クリスマスが近づき、イルミネーションが飾られる街中。
一昨年の今頃には…光と将来を誓っていたのに…。
なんでこうなったんだろうなあ…。
「こんにちは!花城光です」
不意に聞こえてくる、よく聞き慣れた落ち着く声。顔を上げるとビルのモニターディスプレイで、真っ白なコートに身を包んだ光が微笑んでいる。
「もうすぐクリスマスですね。皆さんは誰と一緒に過ごしますか?」
胸が…ぎゅっと苦しくなった。俺はきっと…一人。でも光は…。誰と過ごすんだろう。まさか倉持…。
「家族と、友達と、そして大切なあの人と。特別な時間にぴったりのパーティーバーレル。ご予約受付中です!」
…ファストフード店のCMだったらしい。映像が切り替わったディスプレイから目を逸らし、俺は歩き出した。
…光、前より痩せたな…。
***
間宮傑を語るスレ…その12
057:新アルバムサイコー
059:ドラマの主題歌決まったな
062:間宮、インスタに御幸一也との飲み載せてる
063:どっちもイケメンだなー
064:こいつら仲良いんだ
065:間宮がインスタライブで高3の時同じクラスで席も前後だったって言ってた
066:倉持も誘ってやれよ
067:なんで倉持いないの?
068:顔面レベル不合格だから
069:花城光と付き合ってるからだろ
070:友達より女を取ったから
072:この二人が普通に友達付き合いしてるのなんか草どっちも付き合い悪そうなのに
「こないだお前との飲みの写真インスタに載せたらめっちゃバズったわ」
「勝手に載せんな」
今日も間宮に誘われて飯…。
俺こいつとこんな仲良かったっけ?
「あ〜花城さんと会いてえなー。お前最近会った?」
「…うるせえ」
「え?最後に会ったのいつ?」
「……。」
光の誕生日…だから、もう、1ヶ月以上も前…。
「お〜?どーしたみゆきちゃん。いつになったらヨリ戻すのかな〜?」
「…変な呼び方やめろ」
「なに、フラれたの?」
「……。」
堪らず目を逸らしてため息をついた俺を、間宮はニヤニヤして見つめた。うざい。
「え、まじか、じゃあまさか本当に倉持と…?」
「知らねえよ」
「お前ら寮生活だろ?朝帰りとかしたらわかるだろ?どーなの動向は」
「……。」
この間…館内消灯時間になっても倉持が帰ってない日があった。まあ飲みに行ったりしてれば珍しいことではないし…それに翌朝はちゃんと部屋から出てきたし…朝帰りではない。多分深夜に帰ってきたのだ。
「いやー…特に?」
「うわ、よかった〜」
天井を仰いでガッツポーズをする間宮。呑気なもんだよ全く…。