みんなと誓う、その未来に

「なんだ、菊丸。なにやってるんだ」
「あ!手塚!まだ部室入っちゃだめ!」
「は?なにを言ってるんだ。新人戦の都大会前になにを……」
「あ!菊丸先輩、いいっすよ!」
「おっ、桃ちん!大丈夫?」
「OKっす!」
「なにをやって……」
「はぁーい!手塚戻ってきたよーん!」

『Happybirthday!!!手塚ッ!』

「コ、コラ!人に向けてクラッカー鳴らしたダメだろう!」
「大石〜今日くらいいいじゃーん!」
「ふふ、手塚がクラッカーまみれだよ?」
「このあと手塚が怒る確率100%だな」
「手塚部長、おめでとうっす」
「手塚部長ー!おめでとうございますっ!」
「手塚、俺ん家の寿司だけど……よかったら食べてくれないか?」
「タカさん、わさび寿司あったりする?」
「あ、不二のはこっちに……」
「すまん、手塚……。みんながどうしてもって聞かなくて……」
「ほら、クラッカーまみれの手塚をまずは救出しなくちゃな」
「乾〜。そこ、余計にこんがらがってるよっ!」
「こりゃタイヘン……。手塚、今取るからな。動かないでくれよ?」
「ねー!誰かハサミっ!ハサミちょーだい!」
「はいっす!これっす!」
「英二。ソレで手塚切らないでね?」
「切らないよ!つーか不二っ!寿司食ってないで手伝えよっ!」
「……お前達」
『………………はい?』
「来年の全国への足がかりにもなる大事な新人戦都大会前に、なにをやっているんだ」
「……えっとー……手塚のバースデーパーティ?」
「いや、すまん。俺の責任だ!みんなが都大会前に、去年祝えなかった手塚の誕生日を祝いたいって言われて……!それで……!」
「……手塚、嬉しいなら嬉しいって言わないと伝わらないよ?」
「手塚の口元が2mm程緩んでるな」
『えっ?!!』
「不二、乾」
「あれ?違った?」
「俺のデータには狂いはないハズだがな」
「……一年も巻き込んで……」
「桃と海堂だってレギュラーだぞ!」
『そうっす!』
「……ハモんじゃねーよ、マムシ野郎」
「うるせー、てめぇがハモってきたんだろうが」
「なんだと?!」
「やんのか、コラッ?!」
「桃城、海堂!」
『すんませんっす……』
「……まったく、お前達ときたら……」
「ふへへ!いーじゃん、たまには!14歳おっめでとー!」
「……おめでとう、手塚。俺も副部長として頑張るから」
「おめでとう、手塚。今度また試合して欲しいな」
「手塚、おめでとう。不二と共に今度はデータを更新させてくれよ」
「手塚、おめでとう!俺はまだまだ部に貢献できてないけど……頑張るからさ!」
「ほらほら、ジュース配って!乾杯しよっ!」
「先輩!用意終わってますっ!」
「みんな持った?ほら、手塚!持って持って!」
「乾杯の挨拶は大石かな?」
「俺?!」
「もちろん。副部長、でしょ?」
「ソレが妥当だな」
「ほれほれ、大石!いいこと言えよっ!」
「みんな、大石困ってるよ……」
「…………手塚、お前なら俺達を全国に連れて行ってくれると信じてるよ。俺もその手伝いができるように一層努力するから。一緒に……頑張ろう……かんぱ……」
『かんぱーーーーい!』
「……言い終わる前に言われたな」
「……そんなもんだ、いいんだ、乾……」


♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦


「……もうこんな時間か。そろそろ終わりにしようか」
「えー大石〜もうちょっとー!」
「明日も学校だし朝練あるからな、英二」
「じゃあ最後に手塚から一言もらおうかな」
「なに?」
「せっかくの誕生日だからな。一年の抱負なんてどうだ?」
「いいねいいね!後輩もいるし!カッコイイこと言ってよ〜!」
「お願いします、手塚部長〜!」
「っす」
「……はぁ」
「手塚、頼む……」
「……こんな大事な時期に、こうやって俺の誕生日を祝ってくれたのは有難いと思う」
「手塚……」
「準備も大変だったろう。河村に至っては寿司まで用意してくれてるしな」
「いや、全然……!いつもお世話になってるし」
「ありがとう」
「手塚……ッ!わーん!今まで怖いとか言ってごめんねぇぇ!」
「なんだそれは」
「英二、心の声がダダ漏れだよ」
「むぐぐぐっ!」
「さっ、続けてくれ!」
「ただ、これからの新人戦。いつになく厳しい試合も待ってるだろう。一つ一つ乗り越えていって、目指すは全国制覇だ。来年の大会も、他校は今のメンバーで更に力をつけてやってくる。俺達もそれに負けないように油断せずにいこう。お前達となら……叶えられると信じてる」
『はいっ!』
「あ、最後にアレ。やろう?」
「アレ?」
「あー!はいはい!やろうやろう!ほら、肩組んでぇ〜……」
「あー、なるほどな」
「ほらほら!大石も手塚も!」
「手塚、ほら」
「う、うむ……」
「一年ズもー!入って入って!」
『う、うす……』
「掛け声はどうするんだ?英二」
「決まってるっしょ?」
「ふふ、じゃあ手塚だ」
「また俺か」
「照れてないでぇ〜」
「別に照れてなどいない」
「早く早くー!」
「…………いくぞ。まずは都大会突破、目指すは全国制覇だ。青学ーッ!」
『ファイオーーーーーーッ!!!!』
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