幼馴染み




私が真ん中で3人で帰宅する
2人はわからなくても、私にとって隣に2人がいるのはとても懐かしい

「八神さんって兄弟は?」

彼から名字で呼ばれるのはとても新鮮で少しドキッとする

「兄弟はたくさんいます」

「たくさん!!?」

陽君は声に出して驚いてて悠馬くんは、声に出してないけど驚いてるのがよくわかる

年の離れた兄弟もたくさんいるし年が近い兄弟もたくさんいるからね

「大家族なのか?」

「そうですね」

「親が何人もいるとかか?」

「はい…そうです」

でも、親はある意味、皆いないんだ…

「否定すると思った…」

「本当のことですし」

そして、稲妻駅に着いた
さっきと同じように歩く

すると、ある一軒家が目に入る

「「ここって…」」

「やっぱり、八神って………」

私の前の家だった
私は2人の手をとり走る…
もしあの家にあいつらがいて見てたらヤバイ…

あそこは…私の本当の家族が居る場所
癖で来てしまった…2人と歩いていたことで自然とここに向かってしまったようだ
家から見えないところに着くと2人の手を離す

「八神って橘沙織……俺達の幼馴染みだよな?」

「っ!…正確には違います」

私は陽君の言葉に驚き息をのむ、そして顔を下に向けた

「正確には…?」

「もう橘じゃない…八神だから」

「何が遭ったんだ?」

「2人には話します……でも、ここでは
あの家の人たちに聞かれたくないから」

今の家なら…

「すっげぇ聞きたいんだけど、俺大事な用があるんだ
明日、聞かせてくれねぇ?」

その言葉に私は顔をあげる
二人はとても優しい顔をしていた。

「はぁ…相変わらずすぎでしょ…陽君。」

ほんとうに用があるんだろうけど、私を安心させるための言い方でもあったんだろう。

「やっぱり、沙織なのか…」

「何、その残念感」

「折角、可愛いガールふ」

言い終わる前に陽君の足をを軽く蹴った

「はははっ この光景久々だな……」

悠馬君の笑ってる姿を陽君と不思議そうにみたあと、お互い目をあわせて
私達も笑い出した

あの頃のように三人で笑いあった。