誕生日




私は座り込んだ。

何で気づかなかったんだろ
証明にならないんだから、相手をする必要もなかった
このまま何も知らないほうがよかったじゃん

殺せんせー「…沙織さん…」

みんな、同情の目をしてくる

「そんな目でみないでよ……辛くなんかない」

茅野「本音は?本音を教えてよ」

「っ……どうして私には愛してくれる人がいないの?」

みんな、お互いを見合っている

前原「ばっかだなー…お前が言う愛してって友人でも当てはまるんじゃねーの?
俺、お前のこと好きだぜ」

「陽くん」

茅野「私だって沙織のこと愛してるよ!」

あかり…
そして皆が頷いていた

殺せんせー「せんせーも沙織さんのこと生徒として大切ですよ
あなたには、たくさん生きててほしい
いらない存在なんかじゃありませんよ」

「殺せん…せー……」

殺せんせー「沙織さんがわたしのことを!殺せんせーって!皆さん聞きましたか!!私のことをついに!」

「うるさいっ…」

前原「殺せんせー、今日さ
沙織の誕生日なんだよ、パーティーしようぜ!」

「陽くん、いらない
私、誕生日嫌いだから……誕生日はいつも禄でもないことしかない」

速水「今年から沙織の誕生日に嫌なことなんてない
私が毎年祝うから!だから…私の友だちが産まれてきてくれた大切な日をそんなこと言わないでよ」

え、……

ビッチ「ほらっ」

私になにかを投げてきたビッチ先生

ビッチ「磯貝からね、きっとあんたは誕生日を嫌ってるだから最高の日にしたいから協力してほしいって言われてたのよ
私のお古だけど、別にいいでしょ?」

袋をあけると、中にはキレイなワンピースが入ってた

「かわいい…」

ビッチ「あんたはきっと私の好みと一緒だと思ってね」

露出も控えめで白のレースちょうのワンピースだ
これ絶対お古じゃないでしょ…あ、タグがある
ふふ…

「ありがとう ビッチ先生
嬉しい」

私は思いっきり笑顔を魅せた

ビッチ「ほら、あんた笑ったら可愛いじゃないの」

すると隣から頬に冷たいものがあたる

カルマ「別にねー、誕生日だって聞いたらふつーに用意するんだけど」

カルマがよく飲んでるイチゴ煮オレだ

倉橋「そーそ!そんなこと頼まなくていいのにね
うちの委員長は!
沙織ちゃん、お誕生日おめでとう!」

イルカのぬいぐるみをくれた

倉橋「私とお揃いなんだ〜!私のことはひなのってよんでね!」

みんな、プレゼントを渡してくれる
男性陣はみんなでケーキを用意してくれたみたいだ
烏間先生が大きなケーキをもって現れた

みんなが急いで机をくっつけて
ケーキを囲んだ

そして歌ってくれる

私は泣いた
こんなふうに友だちが誕生日を祝ってもらうことなんてなかった

私は歌の終わりで思いっきりろうそくの火をけした

皆が笑顔で拍手をしてくれる

「ありがとうっ」

皆で笑いながら楽しくケーキを食べた

連射している殺せんせーを空気のように扱いながら