
「位の高い人間は位のない人間を相手になんかしないのよ」
白雪は驚いた共に納得し、少し固まった
「それはゼン殿下の人柄を指す言葉ではないよ」
「な…何言ってるのよあなた!
王族よ!?貴族の頂点よ!?
そうに決まってるじゃない!
絶対貴族なんて…っ」
キハルは涙をこぼした
「あっあのいやごめんなさい
個人の感想で…でも、直ぐに決めつけるものではないんじゃないかな
ゼン殿下に限らず…私のことだってこういう人だと思ったりするのも…」
「そうね…でも、ほんとうのことよ
丁度いいわ!聞いて
私今一人でこんな城にいたくないのよ」
「今仕事中で……」
「私が勝手に喋るから!
私はキハル・トグリル
で、あの子は友だちのポポ」
「友だち…綺麗な鳥だね
初めて見る」
「ポポは私が育てた子だけど私が住んでいる島には野生の群れがいるのよ
青と緑の羽で海が飛んでるみたいに綺麗なの」
「私が産まれた町は島がほんとに遠いとこにしかなくて行ったことないなあ…どんな島?鳥と暮らしてるの?」
「ええ 私の曽祖父の代からずっと
一緒にいるのは全部ポポと同じ種類の子たち
すごく耳がよくてね 島の海にある鉱物を波がゆらす音で見つけられるのよ
魚の群れも教えてくれるから
海に出る時はいつも鳥たちが一緒
これ胡桃石といってね 磨くとキラキラになるの」
「さっきの笛」
「…でも結局 他人の領地の一部だったのよね…一年半前…家督を継いだばかりの領主が貴族のお仲間を連れてきて
鳥たちを狩るようになったのよ」
「領主が……!?」
「ええ絶賛していた
鳥の羽色がとても珍しくて高く売れるんですって
虫唾が走る褒め言葉もあったものだわ
やめてくれって何度頼んでも
胡桃石を多く献上しても…聞いちゃくれなかった
その領主が言い出したのよ
だったら殿下に会わせてやるから頼んでみればいいって
………それで諦めろという意味だったのね」
白雪は何も言えなかった。