彼女の友人

お客様がきたことを知らせてくれるベルが鳴った
安室透に成りきる
とても人当たりの良い笑顔を

「いらっしゃいませ〜」

入ってきたのは彼女だ

「こんにちは、安室さん」

彼女はいつもと違い4人掛けの席に座る
それに、時間もいつもより遅い夕方


「いつものでお願いします」

少し照れながらオーダーが入った

「かしこまりました」

彼女のカフェオレが出来上がった
笑顔で彼女に出した

「ありがとうございます」

鈴のような優しい声をしている彼女のお礼の言葉はとても心地よくしてくれる

少し時間が経ち、黒髪の程よくウェーブがかかった女性が入ってきた

「いらっしゃいませ お一人様ですか?」

「いえ…連れが先に到着してるはずで…」

連れ?今は美沙さんしかいないが…

彼女は読んでた本から顔をあげ、こちらを見る
すると彼女は笑顔になった

「綺羅々!」

「美沙…久しぶりね」

彼女の連れだったのか…彼女はいつも1人だから思いつかなかったが、4人掛けに座った時点で何故わからなかったんだ

「美沙さんのお連れ様でしたか…大変失礼致しました」

さっと、椅子をひき席に案内する
彼女の友人は僕に少し頭を下げた

「何読んでたの?」

「綺羅々がオススメしてくれた本があったでしょ?」

「ああ、工藤優作の闇の男爵ね」

「そう、その先生の新作」

「え?新作出てたの?」

「綺羅々忙しかったんでしょ?
じゃないとチェック済みのはずだもんね
私は1度読んだから貸してあげる」

いや、彼女はまだ全部読めてないはず
本を読むのは朝だけだと言ってた
それに、その本が出たのは今日だし、買ったのもついさっきだろう
本屋の袋から出していたから
彼女は優しいな…

「ありがとう 美沙」

「ほんと綺羅々って美人よね〜
やっぱり旦那のおかげ?」

彼女はニヤッとして友人に問いかける

「美沙!」

「ふふ…どう?新婚生活は」

「順調よ 毎日幸せ〜って思う」

彼女たちは世間話を始めた

「中学の頃とは違うね」

「そんなことないわよ
皆と出会えたから私はこうなれたの」

彼女は微笑んだ
前、車の中で見たときなような綺麗な笑顔。

そして、もう2人彼女の友人がきた