黄瀬涼太

2人の1on1が開始される。
開始早々黄瀬が見せたプレイそれは…
先ほど火神君がやっていたゴール下での
フルスピードで切り返しからのターン。

「なっ…!?」

自分の技をすぐに体現した黄瀬に驚く火神君。
そして、先輩たちに説明するテツ君

「…黄瀬君は見たプレーを一瞬で自分のものにする」

それはもはや、模倣なんかのレベルではなく
完全に黄瀬のもの。
火神君に比べてキレやパワーも段違いだった。
そのプレーの後も続いた1on1。
火神君も必死に食らいついたが、
単独では“キセキの世代”には敵わない。

「これが…“キセキの世代”。」

福田君が
「黒子、オマエの友達すげーな。」

「あんな人、知りません。」

黄瀬に対する冷たい視線と言葉。
元チームメイトを見るような態度ではない
が、私も同意見だ

「正直…さっきまでボクも甘い事考えていました。
でも数ヶ月会ってなかっただけなのに…

彼は予想をはるかに超える早さで、
“キセキの世代”は進化してる…。」

火神君と黄瀬の1on1は黄瀬の圧倒的勝利。

「こんな拍子抜けじゃ、やっぱ挨拶だけで帰れないっスわ。
やっぱ黒子っちください。」

黄瀬の発言に皆が驚く。

「海常おいでよ、また一緒にバスケしよ?」

テツ君は冷たい視線のままだった
更に黄瀬は話を続ける。

「マジな話、黒子っちのことは尊敬してるんスよ!
こんなところじゃ宝の持ち腐れだって。」

「…そんな風に言ってもらえるのは光栄です。
丁重にお断りさせて頂きます。」

テツ君は黄瀬に対しお辞儀をしながらそう言った。

「黒子っち。文脈おかしくね!?」

予想外の答えは予想外だったようで
余裕そうだった表情は曇り始める

「そもそも、黒子っちらしくねぇっスよ!!
勝つことが全てだったじゃん!
なんでもっと強いところ行かなんスか!?」

「みなさんと約束しました。
君たちを…“キセキの世代”を倒すと!」

その発言に次の言葉を失う

「…やっぱらしくねースよ。
そな冗談を言うなんて…。」

「ハハッ…」

急に笑いだしたのは1on1に負けた火神君

「これが“キセキの世代”…マジすげーわ。

ったくなんだよ…こんなに強いのがあと5人もいんのかよ。
しかも日本にはあと4人も…。」

なんだか楽しそうに話し続ける。

「あと、黒子。オレのセリフ取るなよ。」

「それは、すみません。」

テツ君はもう1度、黄瀬と面と向かう

「冗談苦手なのは変わってません、本気です。
“キセキの世代”全員倒すと決めたので。」

そして、黄瀬の前へ踊り出た私は

「貴方が成長していたこと嬉しく思うわ
だけどね、今の貴方は大嫌いよ」

「みづきっち…?
どうしてそんな……」

「覚悟してなさい、黄瀬
テツ君と私はもうとっくの前に覚悟してるのよ!!」

「面白いっスね…。
練習試合楽しみにしてるっスよ。」

テツ君たちの本気に圧倒され、
黄瀬は余裕そうな笑みでそう答えた。
そして、黄瀬は帰っていった

「おーい、みづきさんや
黄瀬涼太とはどういう関係カナ?」

「元チームメイトです」

「「はぁぁぁあ!!」」

「じゃあ、お前
強豪校でマネやってたって帝光のことかよ!」

「はい」

「黒子、お前も黙ってたのか」

黙ってたてね?私とテツ君は顔を見合わせるもの首をかしげる

「「聞かれませんでした」」

この私たちの癖は何度か怒られることになる