体育館にて1年生が2列に並び、2年生が前にいる
私は2年生側にいる
伊月先輩の隣
「よし、全員揃ったな!!」
「じゃあ、始めよっか!」
整列した1年生の前で声を張り上げるのは
キャプテンの日向順平先輩とカントクの相田リコ先輩
「オレはキャプテンの日向順平」
「改めまして、
私はこのバスケ部カントクの相田リコです。」
女子高生がカントクということに戸惑う1年生たち
そんなことをお構い無しに相田先輩は
「1年生全員シャツを脱げ!!」
と言い張り、シャツを脱いだ1年生の体をゆっくりと見ていく。
シャツ?何でだろ…
「君、瞬発力弱いね。反復横飛びを…」
と、的確にその1年生の弱点を言い当てる。
まさか、体をみただけで?
「あの、伊月先輩これは?」
目の前に広がる光景に戸惑うのは1年の選手だけでなくマネージャーとして入部した私も例外ではなく
だけど、仮定は積み上がっていた
「驚くよな
カントクはスポーツトレーナーのお父さんを持っててな、データを取ってトレーニングメニューを作る。
毎日その仕事場で肉体とデータを見続けているうちに身につけた目。
体格を見れば、カントクの目には身体能力が全て数値で見える。
まぁ、カントクたる所以はそんだけじゃないけどな。」
なるほど、私が得意としていたメニュー作りは役に立たないだろう
もっと別の何かを身に着けなければ、、
順に1年生を見ていた相田先輩の足が、赤髪の彼の前で止まる。
「(火神君…何これ!?
全ての数値がずば抜けてる!?
こんなの高校1年生男子の数値じゃない…。)」
赤髪の彼は異常なのだろうか?
トレーニングジムということはスバ抜けた大人を見てきたはずの相田先輩が立ち止まる程の数値……彼を鍛えなければ、!!
「カントクいつまでぼーっとしてんだよ。」
ずっと、赤髪の彼の体を見ることをやめない相田先輩を日向先輩が呼び止める。
「あ、ごめん!えっと…」
「全員見たっしょ?火神でラスト。」
「あれ?そう…?」
なにか違和感を覚える相田先輩に私はひっそりと笑みを浮かべる
「彼がまだですよ。」
私は歩き出し、テツ君の前に立つ
「!?」
急に現れたテツ君に全員が戸惑う。
「い、いつの間に!?」
「最初からいました。」
「影薄っ…」
テツ君を見て、あることを思い出す先輩がいた
「君がカントクの言ってた帝光中学校の…」
「まさか“キセキの世代”とか?」
「いや、身長165ちょい上ってとこだし…。」
私はまともや笑みを浮かべた
テツ君は立派な帝光中学校バスケの1軍メンバーだ
「試合には出てましたよ?」
と言い放つテツ君をすぐさま見る相田先輩
だが、おそらく相田先輩でも気づきやしないだろう…