初日の練習

午後練習が始まり、1時間が経った

「彩どう思う」

疑問になってませんよ!
あっそんなのどうでもいいか

「どうって…このままでは予選敗退でしょう」

マネが息を呑むのが聞こえる

「ああ、お前ならどうする?」

「私にはそんな経験がありませんが…
彼らみたいな強い人と戦いたいが理由じゃなかった」

私は、試合よりも仲間とパスしあうほうが好きだから。

「だろうな…お前のサッカーは様々な人の想いを背負いその想いに応えていく」

久遠さんは大袈裟すぎる。

「今の私には出来るかわかりませんよ」

「お前は変わってない」

「それは嬉しいことなのか…微妙ですね」

マネは何かいいたげな雰囲気を出してるが
今は無視

「フッ 言ってやったらどうだ」

「何をです?」

「わかっててよく言うな…さっきの話しに続きがあった
覚悟が強い こうと決めたらやりとおすのがお前だ」

そう確信して言われると…言うしかなくなる

「ふふ…わかりました 言いますよ…」

でも、まだそうやって言ってくれる人がいるのが私は嬉しかった。

そして、私は叫ぶ

「はっきり言うけど、あなたたちのサッカーは世界に通用しなわっ!」

皆は動きを止め、こっちを見る

「何にその顔は。
まさか自分たちが世界レベルだと思ってたわけ?
あなたたちの力は、世界と比べれば吹けば飛ぶ紙切れのようなものよ!」

「紙切れ…。」

「俺は、そんなお前たちを一から叩き直すように言われた
中には俺達の考えに納得出来ない者もいるだろう
だが、口答えは一切許さん」

「私たちのサッカーは厳しいから覚悟しといて!」

皆が驚き息を呑むのがわかった

「ちょっと言いすぎです」

「木野さん…貴方ならわかってるだろう?
アメリカにサッカー留学する実力がある君なら」

「っ…それは…!」

「木野先輩、サッカー出来たんですね」

私は日本を優勝へと導きたい


「貴方にはわかるんですか
世界のレベルが」

鬼道君は何に怒ってるのだろう…。

「わかるわ
私はFFIの協会委員よ
参加チームを見回ってきた」

「それだけじゃないだろ?」

監督が間に入るが…

「今はその話いらないと思います」

「そうか…」

この子たちにはまだ話すべきではない

「覚悟のないやつは代表から降りるべき
代わりはいるから。」

皆、悔しそうな顔をしていた

iPadに視線を下ろし、記録を打ち続ける