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でも…そういえばこの人って犬夜叉に左腕を斬られて…でも何で腕が……
と、不思議に思っていると犬夜叉の鉄砕牙を弾き、それを掴み取っていた。
どういう……こと…なの?
くるりと回ると鉄砕牙から衝撃波が出た。

「教えてやろう、犬夜叉…鉄砕牙の真の威力を。」

殺生丸が緑のチビ(邪見っていうみたいね…)に合図を出すと鬼が山を叩いた。
暫くするとその場所から無数の気持ち悪い妖怪が出てきた。

「良いか?犬夜叉。一振りだ…一振りで百匹の妖怪を薙ぎ倒す!」

殺生丸が妖怪目掛けて刀を振り払うと妖怪どころか山ごと吹き飛んでいた…
あれが…鉄砕牙の力………怖すぎ……
本当に犬夜叉に使いこなせる…のかな?
ううん!使いこなせるよ!きっと!多分!!

「ここは私にお任せ下さい…」

犬夜叉と弥勒さんと選手交代していたらしく弥勒さんに向かって鬼の手が伸びる。

「風穴!!!!!」

弥勒さんが叫んだ途端掃除機の様に凄い力で吸い込まれていきそうになる。
…って、私のことお忘れでない??!!!

「…!……待て、さくら。」

吸い込まれそうになる私の腕を掴むと刀と体の間に挟み込まれる。
と、裾の中から何かを取り出した。

「そ、それは…?」
「あれを封じるのに最適らしい…」

蜂の巣のような物を投げあげると中から大きな蜂が出てきた。
その蜂はあの穴に向かって飛んでいく。
すると、弥勒さんはよろめきながら吸い込むのを止めた。
鬼の後ろへ隠れた犬夜叉達へと静かに歩み寄る殺生丸。

「い、犬夜叉を殺さないで!」
「…………」

無常にも放たれる衝撃波。
だけどその残骸から犬夜叉が這い出る。
良かった……
でも……この状況、どうにかしないと!