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(今日もかごめは帰ってきて、ないっかー…)

犬夜叉達とはうまくやっていけてるってことなんだろうけど…なんか寂しい。
今週はちゃんと学校に行けた。
でも先週は一日も行けてない。
でもでもかごめはもっとだ。
それにかごめがいつ帰ってくるかも分からない。

(明日から3連休だし…ちょっと試してみるかー……)

別れ際に自分の所へ飛んでこいと言った殺生丸。
それにまたかごめの所へ飛べるかもしれないし。
そう思うと居ても立ってもいられなくて、階段を駆け下り、履きなれた靴を持って上がる。

(前は室内だったけど、飛んだ時外を歩くのに不便だわ…あとちょっと荷物…着替えも持っていこ。)

かごめに習って着替えに、絆創膏にお腹空いた時用のお菓子をリュックに詰める。

(よし、これでバッチリ!さーて…行くかー!)

リュックを背負い、靴も履き、ペンダントを握りしめる。
そして殺生丸のことを強く思う。


周りの空気が変わったのを感じて目を開けると、少し驚いた様な顔をした殺生丸がいた。

(良かった……本当に言われた通り来れた!)
「……来たのだな。」
「ぬ"ぁ"ー!!!!!どっから現れたんじゃお前ー!!!!!」
「乗れ、行くぞ。」
「の、乗れ?!後ろに?!」

前はいなかった二つ頭の変な生き物(多分妖怪)に乗ろうにも乗馬経験がなく、なかなか乗れない。
ていうか、ちょっと座ってほしい…高すぎる。
乗れないまましがみついているとリュックを持ち上げられ、座らされた。

「掴まれ、落ちたくないのであればな。」
「ありがと……それで…何処に行くの?」
「犬夜叉の所に決まっておろう。」
「で、ですよね〜………」

というか、この人もなかなか諦めないなぁ……ちょっとしつこすぎるのでは?

(って…あれ?邪見は?乗った?……ううん、下にいた……ってことは…)
「邪見が置いてきぼりになっちゃったけど…良いの?」
「………………」

えぇぇぇ…?邪見………
…うん、頑張ってね…邪見……