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「おねえちゃんはこれからお国でとってもむずしい試練に立ち向かうんだよね?」
「うん…そうだよ…!だからその為に私は修行をつみ、その日に望まなければいけないの!」

ちょっと大袈裟かもしれないけど、受験ってそんな感じだと思う…多分。

「あのね……これ、おねえちゃんに。」
「……?これは…お守り?」
「かごめさまに聞いたんだ。これを持っていたら、試練にもおねえちゃんは勝てるんだよって!」
「かごめが…?!」
「そうじゃ!緑がわしから、橙がりんから、そして藍が殺生丸様からじゃ!」

確かに3つある。
りんからのオレンジのお守りは花が刺繍され、邪見からの緑には似顔絵だ。
そして殺生丸のお守りには三日月模様。

「りんね、さいしょはおねえちゃんが帰っちゃうのさみしいなって思ったんだ。でもね、おねえちゃんもきっとさみしいから、りん、がまんするの!」
「そうじゃぞ!りんもこう言っておるのじゃから失敗は絶対許さんからの!!」
「りん……邪見……!!」
「りんとわしが丹精込めて作ったんじゃ。それに殺生丸様の御加護もある!じゃから必勝間違いなしじゃ!」
「うん…うんっ…!そうだね…!負けそうにないや…!」

きっと殺生丸は作っていないのだろうけど、どんな神様よりも強力なお守りを貰った。
だから、絶対頑張って勉強して、そして笑顔で合格したよ!って言うから…!