11/11

今日は11月11日……
そう、今日はポッキー&プリッツの日…
と、いう訳で持ってきました、ポッキーを…
しかも2箱も………い、いや!決して変な事は考えてないぞ!絶対に!!


「はふぅ〜……疲れたぁ…」
「疲れたって…はしゃぐ元気があったと言うのに…」
「ふふふ、ね、二人にお土産。はい、これ。」
「わー!……これは何て読むの?」
「ポッキーって言うの。」
「「ぽっきぃー?」」
「そう、ポッキー。甘い物は疲れた体に良いんだよ。」
「ありがとう!邪見様、半分こしよ!」
「ふふ…」

チラッとこの一行の主、殺生丸を見てみる。
…とてもじゃないけど、渡す勇気なんてない。
よ、夜にまだチャンスはある!
食べてもらうくらいは……あ、犬って確かチョコ駄目だっけ…?
いや、あれ、でも…人だし…いや、妖怪だけど……大丈夫…なのかな?


「おやすみぃさくら姉ちゃん…」
「おやすみ。」

殺生丸は人だ、犬だ、妖怪だから大丈夫だ、とグルグル同じことを考えていると夜になり、りんはすやすやと眠り始めた。
結局ちゃんとした答えは出せなかったけど、取り敢えず渡すこと位は出来るんじゃないかな〜…?と試してみることにした。
リュックを抱えて隣に座る。

「あ…あ、えーと…食べてほしいものが…あるんですけど……」
「…………」
「………………」

えっ?!む、無視?!……えーい!言っちゃえ!

「こ、これ…あの……ちょっとした遊びもあるんですけど…」
「…それで、私はどうすれば良い。」

閉ざされた瞳が開かれ、暗くても光る黄金色が私の手元を見やる。

「え、えーと…これの両端からお互い食べ進めて…その…当たるまで耐えられるかっていう…」

…いや、待て……そもそもこの人に恥ずかしいと思うことがあるんだろうか?
………うーん…いや、無い気がする…イコール私の負け確定…

「ふん……そんな回りくどい事をせずとも良いのではないか。」
「えー……いや、そういう事言ったら終わり……」
「……まぁ良い、少しは戯れてやろう。」

開けた袋から器用に一本取り出し、私の口に入れると、いきなり食べ始めた。
いや!ちょっと待って?!こっちの準備というものも考えてー?!
少しもの抵抗として腕で体を押し、逃げようとしたけど、ガシッと背中に手を回された。
腕がない方だからって油断してた…!
それでもと、顔を背けると顎を掴み無理矢理正面を向かされ、敵わなかった。

「ひ、酷い!いきなり仕掛けるだなんて!」
「…………」
「全然食べれなかったし…途中で折るつもりだったのに……」

残念に思っていると口に3本程突っ込まれた。
ちょっと痛かったけど、グイグイと押してくるから食べると解放された。

「…人間とはよく分からぬ……さっさと寝ろ。」
「う……はーい…」

よく分からないってぼやきながらも膝枕してくれるそんな殺生丸のこと。やっぱり好きだな…