現代においでませ(4)

殺生丸には着方を教えて、私とりんは部屋の外に出て、着替えの手伝いをしてあげた。

「うん、可愛い!本当にこの世界にいる子みたい!」
「はわ〜!せっしょ〜〜まるさまっ!!!!!まぁ〜〜〜…あら〜〜……!」

部屋の中から邪見の感嘆が聞こえる。
ちらっと覗くと着替え終わっていた。

「…………………」
「…………」
「……はっ!見蕩れてる場合じゃない!座って!」

机に置いていた髪ゴムと櫛で髪をまとめ上げて帽子を被せた。
ロングコートも着せるとなかなか様になっていてカッコイイ…

「……あ、邪見もこれ…」
「なっ何じゃこれは??!!!」
「その格好のままっていうのもな〜って思って……駄目?」
「ま、まぁ良いわい……この中に入れば良いんか?」
「そう、上だけ脱いで……あ、ぷふっ似合ってるよっ!」
「わ〜!邪見様可愛い〜!抱っこすれば良いんだよね?」
「うん、じゃあ外へ行こ〜!」


家から出て30分程歩くと街の大通りに出た。
今日はまだ人が少ない方みたいだけど、それでも多い。
こんな人混みを歩くわけにも行かず路地に入る。
ここにはゲームセンターもあるし、お昼まで時間を潰すのには丁度いいかも。

クレーンゲームやレースゲーム…色々りんと遊んだ。殺生丸も誘うと意外とやってくれたり。
お昼はカフェに入りランチメニューを頼む。
りんと邪見は分け合って食べ、殺生丸にはコーヒーを頼んでみた。
美味しそうに食べてる二人に静かにコーヒーを飲む殺生丸。
食べ終わった後は遊園地に行って、たくさんの乗り物を乗り回した。
最後の観覧車に乗った時はもう夕方で、少し寂しく感じた。
出る頃には薄暗くなっていて、イルミネーションの光が付き始める。

「6時半からツリー点灯だって、近いし行こっか。」
「つりぃー?きれいな光る木〜?!行くいく!」
「……………」
「殺生丸…楽しい…?」
「……あぁ。」

気のせいかもしれないけど、少し笑っている気がする。
大きなツリーの点灯を目の前で見て、皆で来て良かったと心の底から思えた。

堪能した後、家に帰って夕飯を食べる。
お風呂にりんと一緒に入って、朝に向こうに戻ることになった。

私のベッドにりんと邪見を先に寝かし、ベッドの縁にもたれながら、殺生丸と話す。

「今日はありがとう…」
「…これで、満足か。」
「うん、大大大満足!言ってみて良かった。」
「…そうか。」
「えへへ………疲れてない?見慣れない景色だったし、気も張ったと思うけど…」
「私のことは構うな…お前が楽しんだのならそれで良い。」
「………〜〜っ!きょっ今日は休んで!な、何なら一緒に寝る?」
「…それはさくらがしたいのだろう?」
「うん、そう!その為の毛布!」

床に殺生丸と一緒に毛布を被って寝転んだ。
明日からはまた戦乱の地だけど…少しでも穏やかな一日を送れたなら良いな。
(私は幸せであるのなら、それで良い。)