過去も未来も

「殺生丸〜?殺生丸ー!」

屋敷の中を探し回ったのにどこにもいない。
変だなぁ…今日は出かける用事なんて何も聞いてないんだけど……

「殺生丸〜?どこー!」
「うるさいぞ…さくら…」
「あ、殺生丸〜……ってあれ…?」
「…む…お前は本当にさくらなのか?」
「えっと……ちっちゃいね殺生丸…それに着物も違う…」
「…あと…ここはどこだ。館ではないのか?」
「……あぁ!」

もしかして……この殺生丸、館でボンボンだった時の殺生丸?!
え…でも何で?

「急に声を出してどうした。」
「ねぇ!お父さんって生きてる?」
「何を言っている…当たり前であろう。」
(やっぱり……)
「あのね、私もビックリしてるけど……ここ、未来。」
「………未来…?」
「そう、私も貴方の知ってるさくらじゃない。人間のさくらよ。」
「に…人間だと?触るな!汚らわしい!」

まだこの位だと鼻が良くないのかな?
私の事を完全に妖怪だと思ってたみたいだし。

「それにしても…どうして昔の殺生丸が…」
「知るか、帰り道はどこからだ。」
「ていうか、何処から来た?」
「……森を歩いていた。そしたら、私を呼ぶ声が聞こえたから向かっただけだ。」
「なるほどね、よく分かんないけど…折角だしちょっとお話しようよ、ね?」
「……少しだけだぞ…」


「殺兄〜!殺兄〜!!」

殺兄ったらどこに行ったんだろう?
父様が呼んでるのに!叱られちゃう!

「殺兄〜!父様が呼んでるよー!」
「……!……お前は…」
「あぁ!殺兄……殺兄?誰?殺兄だよね?」
「……私は殺生丸だが…」
「どうして大人になってるの?父様?でも父様の顔じゃないし…」
(……どういう訳か…過去に戻っているのか…)
「さくら、よく聞け…私は…未来から来た。」
「みらい…?じゃあ大人になった殺兄が遊びに来たの?」
「あぁ…そうだ。」

……懐かしい…再び会えるなど予測出来ただろうか?
愚かにもこの手で守れなかった…小鳥のさくら…
何の巡り合いかは分からぬが…
少し、話を聞いてみても良いと思った。