一日だけ

「ね、私達姉妹じゃない?」
「うん。そうだね。」
「犬夜叉と殺生丸も兄弟じゃない?」
「うん。そうだね…」
「一日だけ交換してみない?」
「言うと思った……」
「だめ?」
「だめじゃないけど……殺生丸がなぁ…」
「起きたその時からくっつけば良いのよ。」
「犬夜叉に?うーん…かごめ、どうなっても知らないよ。」
「ふふん!ありがと!じゃあ、よろしく♪」


OKを出したのは良いけれど……
かごめもかごめで犬夜叉に怒られたりしないのかな…
うーん…まぁ、やるとするなら全力でしないとね!

「犬夜叉、おーはよぅ…!」
「お、おう…!?さくら?」
「手伝ってほしいことがあって…手伝ってくれる?」
「お、おー…別に良いぜ。」

隠し事はどうにも苦手。
手を自然に見える感じに繋いでみたけれど、内心ドキドキしてる。
それに…これを殺生丸に見られていないかどうか…
それがめちゃくちゃ気になる──ッッッッ!!!!!


「………」
「義兄さん、おはよう!」
「…さくらは…」
「さくらなら犬夜叉とお使いに行ってるわよ。」
「………」
「ねぇ、義兄さん!折角だからさくらの事教えてよ〜!」
「……………」
「ね?あの子の好きな事も教えてあげるから♪」


「は〜…ったく、かごめはいっつもそうだよなぁ…」
「うん…昔から変わらないけどね。」
「苦労しただろ。」
「ううん。いつも楽しいから良いの。」
「けどよぉ…怒られんのは俺なんだよなぁ。そこはちょっと分かってほしいぜ。」
「ごめんね。今日はちゃんと止めるから。」
「頼むぜ?」


「いやぁ…いい話をたくさん聞かせてもらっちゃったわ…!」
(……変わった奴だ…)
「戻ったぞ。」
「ただいま〜!」
「おかえり、ありがと!…で、どうだった?」
「ぇ…ぇーと…別に……かごめは?」
「ふふ…私は有意義な時間を過ごせたわ…!」
「そ、そっか…まぁ…私達は帰るね?」
「うん、またね!」

家に帰った後は何ともなかった。
が、問題は夜───!!!!!

(かごめは一体殺生丸に何を吹き込んだのー??!!!)
(嫌か…?)
(い、嫌じゃない…けど…)
(なら、良いだろう?)
(かごめーッッッ!!!!!私は怒ったぞ!!!!!)