猫にはマタタビ

「本日はなんと猫の日!殺生丸、グッドタイミングだね!」
「………」
「ぶち〜犬さんと仲良くツーショット撮ろうね〜」

どうしてこのタイミングかは分からないけど、迎えに来てくれた殺生丸。
しかし!ぶちと猫の日を満喫しようとした私には格好の餌!
さっそく頭にぶちを乗せた。

「…なぜ…猫の日、なのだ?」
「今日は〜…2月の22…にゃんにゃんにゃんで猫の…日っ!うん、可愛い!」
「…………」
「ぶち〜もう良いよ。好きに過ごしてね。」
「に"ゃあ"〜…」
「あぁ、そう言えば忍者の日でもあったっけ。勿論、犬の日もあるよ。」
「忍者……忍…か…」

何やら一人考え事を始めた殺生丸。
その間にかごめの部屋から取ってきた猫耳を付ける。
去年はかごめと撮ったんだよね〜
ピピッ…カシャッ

「…………何だ、これは…」
「猫耳だよ〜。おそろツーショットご馳走様です。」
「……して、さくら。木天蓼は知っているか?」
「マタタビ?猫が好きなやつだよね。家はあげたことないけど。」
「人の身でも気に召す奴もいるようだ……拾いに行くか?」
「へー…人でも……うーん、そういえばマタタビって、どんな匂いなんだろう?」


井戸の中を通る時、凄く密着してきた。
猫、猫、言いすぎたかなぁ。
犬も好きだよ、うんうん。
そうして宥めるように頭を撫でると、目を閉じていた。

「拾いに行くって、そんなに簡単にあるものなの?」
「……そうだな、山にでも行けばある。」
「妖怪には何も効かないの?」
「……私に試すというのなら無駄だ。」
「ちぇっ…」

井戸の向こう側に着いて外に出る。
うん、今日もいい天気。
でも向こうの方は曇っているみたいだ。
遠くの方を背伸びして見ていたのに、抱きかかえられて空を飛び始める。
落ちないように慌てて首に腕を回す。

「そういえば迎えに来てくれたけど…そんなに経った?」
「…十日程いるとは聞いたがもう十五日だ。向こうの方が良かったか…?」
「う、ううん!そっか…学校生活で疲れてたから、実感薄いのかな…」
「…………」
「わっ……わぁ…!や、やめてー!」