2.ジョゼフ

最後のゲームも終わり、一息つく。
今日のゲームの戦績も悪くないものだ。
待機ロビーを出て、渡り廊下を歩く。
ふと窓から外を見れば、星々が輝いている。
写真を撮りたい。
彼女と一緒に今宵を撮りたい。
あの星たちに呼ばれている様な感覚に引き込まれ、カメラを持って部屋を出た。


ベッドの上で本を読んでいた。
寝る前に少しずつ読み進める。
時計を見るといつもは眠たくなっている時間だったのに、まだ眠くない。
目を瞑っていたら寝れるかな……
栞を挟んで本を閉じ、布団に潜る。
するとコンコンコンと扉をノックする音。
こんな遅くに来るのは彼しかいない。
扉を開ければ予想通りジョゼフが立っていた。

「起こしてしまったかな?」
「ううん、眠れなくてどうしようかなって考えてたの。」
「外に出ないかい?」
「外…?」
「今宵の情景を収めたくてね。」

ジョゼフの首にはカメラがぶら下がっていた。
クローゼットからカーディガンを取り、羽織って部屋を出た。


ひんやりとした空気が肌をさす。
見上げると満天の星が輝いていた。

「どうだい?綺麗だよね。」
「うん……」

星を見るだなんていつぶりだろう。
こんなにもたくさんあっただなんて。
私には星座があるのかどうかは分からないけれど、何かあるか尋ねてみる。

「そうだね………あれは…カストルとポルックスかな…」
「それは何?」
「まぁ所謂双子座さ。」
「ジョゼフにピッタリだね。」
「そう…かな…」

言っちゃいけなかっただろうか?
少し寂しそうな顔をしている。

「サクラ、そこに立ってくれないか。」
「写真、撮るの?」
「あぁ。」

寝間着にカーディガンとちゃんとした服装ではないが、一枚撮られる。
それにしても何で今日は外に出ようなんて言ったんだろう。
星空なんて晴れている限り見れるのに。

「どうして…か……そうだね……なんとなくかな…」


夜空がきれいだったから


(なんとなく、あそこに君がいるような気がした)
(君は私達を祝福しているのだろうか)