☆。+2+。☆

「随分と顔色が悪いようだね…」
「……ジョゼフ来ちゃったんだ…」
「昨夜とその前の夜も遅くまでゲームが長引いたから、部屋に行かなかったし、君も朝早くからだったから…」
「エミリー先生戻ってきたかな…」
「痛む?気分はどうだい?何か食べたかな。」
「朝起きてからずっと丸まってる…」
「ふぅん……」

いつもの辛い辛い月の日。
昨日はまだ大丈夫だったのに、寝ている間に酷くなってしまったみたいだ。
エミリー先生の帰りを待っていると、代わりにジョゼフが来てしまった。

「サクラ、エマ入るの。」
「おや。」
「ジョゼフさんおはようなの!サクラ、温かいスープ持ってきたの。」
「うぅ…ありがとう…」
「もうすぐでエミリーも帰ってくるから、食べながら待っててほしいの!」
「エマは優しい子だね。」
「ありがとうなの…!早く元気になりますように、なの。」

昨日から調子の悪い私が、今朝の食卓にいない事を心配してくれたみたいだ。
ジョゼフは閉まったままのカーテンを開き、窓を開けた。

「明るく綺麗でないと気分まで落ちてしまうよ。」
「…ジョゼフが来てくれたから…ちょっと元気出たかも…なんて。」
「ふふ、本当かい?今日はたくさん甘やかしてあげるからね。」

蹲っている私を抱き起こして座らせ、エマが持ってきてくれたスープを冷ましながら食べさせてくれる。
幼い頃に戻った気分だ。
暫く食べているとドアがノックされ、エミリー先生が。

「大丈夫かしら…あら、ご飯はたべられるのね、なら良かったわ。」
「さっきエマが持ってきてくれたの。」
「そう、ジョゼフさんもいらしてくれて助かるわ。」
「……」ニコリ
「後はこの薬を飲んで今日はゆっくり過ごして。かなり眠くなるから夜中に起きてしまうかもしれないけど…」
「いつもありがとう、エミリー先生。」
「ここでこうしていると少し心の底が軽くなるから、良いのよ。」
「また何かあれば頼んだよ。」
「サクラをお願いしますね。」

ゆっくりと私のペースに合わせるジョゼフの優しさに凄く安心する。
食べきった後はコップに水を用意し、薬を飲むのを確認すると頭を撫でられる。

「……もっと撫でて…?」
「ふふ、可愛いね。」

髪を梳くように撫でる手が心地よい。
エミリー先生の言う通り、だんだん眠さが強くなる。
うとうとし始めると寝かされ、ジョゼフも一緒に寝転がる。

「ずっとここにいるからね。」
「ありがと……」

眠たさに勝てなくなるとすぐに深い眠りに落ちてしまった。
少しここにある本を読んでみるとしよう。