シロップより甘い






彼氏の涼太くんは甘えたです。

毎日毎日くっついて離れません。






同棲を始める前はグイグイ引っ張ってくれるいかにも年上彼氏!という感じだったのですが、同棲を始めてからはべったりです。


ほら、今日も。


洗濯物を片付けながらそんなことを考えておりましたら、ちょいちょいっと手招き。
ソファに座っている涼太くんの前に行けば、足の間に座らされてギュッと後ろから抱きしめられました。






「なぁなぁ、今さ、何考えてたん?他の男のこと?」

『何も考えてないですよ』

「嘘やん、絶対考え事しとったもん」

『ほんとです、強いていうなら涼太くんのことかな』

「ほんま?ほんまに俺のこと考えてたん?嬉しいなぁ…花子ちゃんはほんまに俺のこと大好きやね」







そう言って私の首元に顔を埋める。髪が当たってくすぐったい…けど涼太くんはこれが好きみたいです。







「なぁ、首にちゅーしてええ?」

『えっ、なんで?』

「ん?マーキング」






耳元で囁かれたらもう頷くしか出来ないですよ。コクンと頷けば、涼太くんの吐息が聞こえて何度も首に唇を当てられます。






『…っ、んあっ』

「ちゅ、んっ…」

『りょ、たくん』

「ふふっ、花子ちゃん真っ赤やね。かわええよ」

『…涼太くん意地悪です』

「感じとったくせに…素直やないなぁ」

『…!知らないもん』







恥ずかしい、でも涼太くんは私が恥ずかしがっているのが好きらしく嬉しそうに耳を噛んできます。

もう癖だと思います。1日に一回は身体のどこかしらにキスワークを付けられます。私自身慣れてしまったというか、私も癖になってしまったのかもです。隠せない場所につけるのはやめて欲しいですけど。






「なあ、花子ちゃんもちゅーして?」

『えっ…!?』

「ほら、こっち」







腰を持ち上げられ、くるっと向きを変えられて太ももの上に座らせられて抱っこされました。







「はい、どうぞ」

『へっ、えっ…』

「早よしいや、」







涼太くんの大きな手が私の頭をふわりと包んでグッと近づかせるから、涼太くんの綺麗な目が目の前にあります。こういう時だけグイグイに戻るのはなぜでしょうか。

ああ、絶対顔赤くなってる。これじゃ涼太くんの思うツボじゃないですか。







「俺とちゅーするん嫌なん…?」

『いっ、嫌じゃない…です!』

「じゃあ、」

『待って待って、』

「なに、どしたん」

『あの、私たち甘すぎません?』

「そう?俺はまだ全然足りひんけど」

『ひえ、これで足りないの…』

「うん、せやからちゅーちょうだい!」








勇気を出して、ちゅっと唇を合わせれば「もう一回」と微笑む涼太くん。







ああ、やっぱり私には甘すぎます。






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