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いつも一人で歩いている道を今日は先輩と二人で歩く。なんか変な感じがする…。









「どうしたの、照れてる?」


『そんなんじゃないです!!』


「え〜残念〜」











こんな誰にでもへらへらしてる人相手に照れたりなんてないです…絶対。

あ…もう着いちゃう。









「ここらへんだよね?」


『はい、ここの角を曲がったところです』


「… …」


『先輩…?』


「花子ちゃん、その顔わざと…?」


『は?』


「さみしそうな顔してる、そんなに俺と離れるのさみしい?」


『何言ってるんですか、頭でも打ったんですか』


「あれ〜いつも通りの花子ちゃんだ」










さみしそうな顔なんて、してないはず。なんて考えていたら右手が解放される。










「じゃあピアノのレッスン頑張ってね、」


『えっと、送ってくれてありがとうございました…?』


「なんで疑問形なのwwどういたしまして、帰りも気を付けてね」


『はい、先輩はこの後…』


「何々〜俺がこの後知らない子とデートに言っちゃわないか心配なの〜花子ちゃんもかわいいねえ〜」


『じゃあレッスン行ってきます、さようなら』


「ちょっちょっと、嘘だって〜俺はこの後トレーニングに行くよ」


『仕事はお休みなのに大変ですね…』


「うん、でも花子ちゃんと話したら元気でた〜じゃあまたね」














バイバイと手を振って走って帰る背中を見送る。あれ、なんだか右手がさみしい…。







『先輩の手、暖かかったな…』









今日はなんだかレッスンに集中できなかった。






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