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"この前はいきなり一緒に帰ろうとか言ってごめんね。あと手も。今後は気を付けます。

今度またテレビに出るのでよかったら見てください。"










なんか急に他人行儀…。
なんて思ってしまったのは最近の白濱先輩が優しすぎたからなのか。



今週は日誌を呼び出して届けに来ることはなく、部室の机の上に置いてあった。こんなことは初めてだけど、思い当たる節も特にない。
教室に私がいなかったとか、白濱先輩が忙しくて届けてる時間がなかったか、そんなところでしょ。









少しだけさみしいと思ってしまうのは良くないんだろうなあ。

CDラックから先輩のグループのCDを取り出してDVDを取り出し再生する。






いつものヘラヘラではなく真剣な顔をして踊る先輩は本当に別世界の人で、本当に芸能人なんだなあと胸に何かが刺さる。


人で考えててもモヤモヤするだけだしと聡美とのトーク画面を開く。









花子
聡美さん、白濱先輩って芸能人なんだね




聡美
はあ?今更だね。まあ芸能人だよね




花子
なんか寂しいよね、遠くにいる感じがして



聡美
まあ、てか、何?マジになっちゃったとか?



花子
マジって?


聡美
あんた鈍感すぎ笑










好きになったの?ってこと









花子
白濱先輩のことを?




聡美
他に誰がいるのよ



花子
先輩はないわ笑、聡美も冗談とか言うんだね



聡美
何なのよ笑、私もう寝るからお休み










勝手に終わられた…。

てか私が白濱先輩のことを好きになるとかは絶対にないのだけれど。
でもほら、親しい先輩が遠い存在になるのは寂しいなって、ただそれだけ。






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