聞いておくれよ直己さん



NAOKI'side







直人さんに久しぶりに飲みに行こうと誘われて、これはもしやがんちゃん達が噂をして居た彼女の話でもされるのかと少しそわそわした。

てかほんと、直人さんとサシで飲みに行くなんていつぶりだろ……去年の夏…くらい?
もう一年近くか…直人さんと俺は比較的近い関係だと思って居たけどそうでもなかったのかなぁなんて寂しくなってみたり。







NT「遅くなってごめん」

「大丈夫っすよ、レモンサワーで良いですよね?」

NT「うん、ありがと」






適当につまみを頼んで、運ばれてきたレモンサワーをグッと飲みながらEXILEだったり三代目の話をする。なんかこういう時間ほんと減ったよなぁ。





NT「あのさ、折り入って直己に話したいことがあって」






きた、彼女の話か。直人さんが彼女を紹介するなんて珍しい、よほど本気なのか大切なのか。
それとも禁断の恋…とか?




「なんですか、何でも聞きますよ」

NT「ありがとう、俺さ、今女の子と一緒に住んでて」

「はい、」

NT「17歳なんだよね」

「ぶはっ」

NT「ちょっ、直己平気か!?!?」





思わず酒を吹いてしまった。おしぼりで拭いてくれる直人さんに「ありがとうございます」と感謝してさっきの言葉を噛み締めてみる。
17歳…??いや直人さん、そりゃ禁断の恋すぎやしませんか……年の差とかまあ気にするような職種ではないですけど





「高校生はさすがにマズイんじゃないですかね?」

NT「何勘違いしてるか知らないけど違うからね、知り合いの娘さんだから」







それ以降直人さんはその"花子ちゃん"という子の話をしてくれた。

若干17歳にしてこんなにいろんなものを抱えているのかと自分まで心が重くなりそうだったけど、彼女の話をしている直人さんはそれはもうこれまでみたことないようなくらい優しい顔をして。やっぱり直人さんの大切な子なんですね。
てか"花火"作ったの17歳て……凄いな。

最近ノリが悪かったのはこの子のためか、直人さんらしい。HIROさんは知ってるらしいけどメンバーに言うのは俺が初めてらしくて、頼ってもらえたことが素直に嬉しい。



「なんか俺も協力できませんかね」

NT「たまにこうやって話を聞いてくれると嬉しいかな、花子ちゃんに合わせたら花子ちゃんびっくりしちゃうかもだし」

「びっくりって、俺そんな怖いかなあ」

NT「ふふっ、でも多分気があうと思う。花子ちゃんに話しておくからさ、今度遊びに来てよ。花子ちゃんも俺とばっか話してても飽きるだろうし」



じゃあお菓子でも持って遊びに行きますね、あ、あと何か小説とかも持って行きます。と言えばありがとうって目を細めて笑う。慈愛ってこういう感じなのかな、





「ていうか名前の由来があんこって笑」

NT「笑うなよー」

「すいません笑、でもなんか、直人さんと似てるなって」

NT「ふふっ、嬉しいことを言ってくれた直己くんに枝豆をプレゼント〜」




ってこれ中身入ってないし。まあいいや、ありがとうございますと笑っておこう。



何でも言ってくださいね、俺らは直人さんと花子ちゃんの味方ですから。










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