ねえ君も今頃 僕を想っているの



REO'side







メンバーと集まるまでに少し時間があったから近くのカフェに寄れば、なんだか見覚えのある顔がいた。

いつもなら、まあ思い出せないしそれ程の人じゃないならとスルーをするのだけど今日はなんだか引っかかってジッと見つめれば、そうだ前涼太くんと居た時に会った人だと思い出す。

だからと言って別にそんな仲が良いわけでもないし、まともな会話をしたことがあるわけでもないのに自然と惹かれて彼女の前に座る。







最初は何してるんだろ俺、と思って居たけど話しかけて正解。


話しやすいというか、俺と似てる感じがする。同い年で、しかも曲作ってるなんて凄え。

気づいたら話し込んで居て、ちょっと別れたくないななんて柄にもなく思ったりして。


キャップをあげたのはほんの気まぐれ、なんて言いつつ少し印象付けたかったから。別に特別な感情があるわけではないけど、なんか気になった。仲良くなりたいなって思っただけ。



てか直人さんとどんな関係なんだろ。どんな曲を作ってるんだろ。

まあ隠したそうにしてたしあんまり深く聞かない方がいっか。
彼女とか?にしては若すぎるよな…一回りは違うし。でも今年の差とか良くあるし直人さん若いし…って何考えてるんだ。








隼「何ニヤニヤしてるの〜?」

「うわ、隼いきなり現れないでよ」

隼「ごめんごめん、玲於が珍しくスマホ見て笑ってるんだもん」

「隼だっていつもニヤニヤしてるじゃん」

隼「おい〜!これは笑顔だから!てか話逸らさない!」

「別に」

隼「ふーん、花子ちゃんねえ…彼女?俺聞いてないんだけど???彼女なの????」

裕「え、玲於彼女できたん?」

メ「マジ?だれ?」


「彼女じゃねえし、この人たちめんどくせえ、」












でもまあ、花子と話すのは楽しい。あれからも度々というかほぼ毎日LINEを送ってる。主に俺が。

特別なことを話してるわけじゃなくて、普通に飯とかテレビとか漫画とか、そんなどうでも良いこと。
でもそんなどうでも良いことを話す友達とか俺には居なかったし、花子にも居なかったみたいだからなんだか新鮮。






この前カフェであった時に悩んでいたという曲は無事にできたみたいで、聴いてみたいと思うけど花子の作った曲を聞き出すのが難しい。うまいこと誤魔化されてる気がする。


まあ確かに普通の友達として会ってる俺に知られるのは少し照れくさいのかもしれない、多分。
でもいつか、花子の作った曲で踊りたいな。







隼「また玲於がニヤニヤしてる」

裕「彼女のこと考えてるんかな」

亜「なになに玲於彼女できたの?」

隼「おっ、亜嵐くん。そうなのよ花子ちゃんって言うみたいで「違うから」

亜「違うんかい」

「はい、亜嵐くん来たんだから早く始めよ」

亜「うわ〜気になるわ」

「うるさいです」









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