今日のことは赤司君に連絡を貰ってからすごくすごく楽しみにしてた。
そりゃもうテツ君とデートする約束をこじつけた時と同じくらいに胸を踊らせていた
三年生に上がる前にあった模試以来、白雪ちゃんと接触することはなかった。
私が妖怪であるということが、会いたい仲良くなりたいという思いを串刺しにして貫いていたから
でも赤司君が妖怪と知っても忌むようなことはしない不思議な力を持った子がいるよって私達に話して。
久しぶりにあんな優しい表情を赤司君に向けられて。
白雪ちゃんの名前が出てきたときはああこれは運命だって歓喜したのは記憶に新しい
この喜びは本当に、テツ君とのデートに匹敵するのだ…テツ君とそんな約束はして貰ったことないけど
なのに、帰っちゃった。
せっかく青峰君にだって絶対来るように約束取り付けたのに…
「ま、崎ちんに手ェ出されちゃったからね〜仕方ないんじゃない」
普段からわがままなはずのむっくんは意外と冷静で、じゃあ俺帰るね〜と漣のように引き返していく。
そんな、一人でどうしろって言うのよ
「青峰君、大変!白雪ちゃんが赤司君に連れ去られた!」
とりあえず幼馴染に電話して鬱憤を晴らさないといけない、そうしよう
こっちに向かっていたであろうテツ君に連絡をしてみる。
肝心の白雪ちゃんを連れ帰られたと伝えれば、きーちゃんやミドリンに連絡しておいてくれるようで、私は学校にちょうど到着した幼馴染と一旦帰宅することにした。
テツ君…本当優しくて惚れ直しちゃう
「つーか灰崎の事は大丈夫だったのか?有坂ってヤツ」
「あ、うん。むっくんが喰べ尽くしてた」
「マジでアイツ無節操だな…」
犬神憑きを喰うなんて信じらんね、なんてボヤくが、むっくんじゃなくて青峰君が駆けつけていたら赤司君に喰わせられていたと思う。
こう見えても彼はそこそこ力のある妖怪だ。
私だと相性が悪い犬神と彼女を狙う妖狐でも、彼がいれば勝てるのだ
「青峰君はたぶん桐皇学園に行くんでしょ?」
「…まぁな。練習しなくていいっつーし、他に行きたいとこあるわけじゃねーから」
「私も桐皇行く!」
「はあッ!?」
「私の力だけじゃ頼りないけど青峰君がいればなんとかなるもの!白雪ちゃん、秀徳と桐皇で迷ってたし… 今度こそ私と青峰君で守るんだから」
「オイなんで俺も入ってんだよ」
ねえ、本当に次は、何か起こらないように守るから
今度は物怖じしないで堂々とあなたに触れたい
けれど安心と平穏は、乱心と不穏があるから大切に感じるのだ
ALICE+