天邪鬼《あまのじゃく》
よく知られる悪鬼神。小鬼とも云われる。
天狐や件、酒呑童子のように希少価値のある妖怪ではない。
人の心を見計らって悪戯を仕掛ける鬼である
地位は蛟より低い
花宮真《はなみや まこと》
天邪鬼を先祖に持つ。
先祖の妖怪自体にあまり権力と力はないが、己の性格と相俟って良い相乗効果になっているため納得している。
また赤司や緑間達のように、妖怪としての己、というものを重要視していない
あくまで人間として生きる中での付加能力という認識
『ねえ峰ちんー俺思ったんだけどー…名前ちんの妖怪に対する警戒心、薄すぎじゃね?』
突然きた電話に出てみればいつもの間延びした声にわずかな怒気を乗せて紫原は喋り出した。
「はあ?んだよいきなり」
『崎ちんのことも今回の天邪鬼のこともあって怖いっていう感情は湧き出てんのにさ。俺たちだったら何でも信じるじゃん?』
それ自体は嬉しいことだけど、でも裏を返せば俺たちをダシに騙される可能性も充分高いよね
紫原の主張に青峰は納得しつつも相槌は打たない。
確か紫原と赤司と会うって言ってたなと思い出していた。
大方出掛け先で何か思うところがあったのだろう。
しかし紫原に名前のことをこうも相談されるとは思わなかったと青峰は些か面食らった。
こういうことは大抵赤司に言われるのに。
「なんでお前がンなこと言うんだよ。めずらしいじゃねーか」
『んー…なんつーかさぁ、赤ちんて名前ちんのことになると周り見えなくなるっていうか』
「…そりゃ今更だろ?」
そう、正に今更な話だ。
赤司は名前に会ってから彼女に関してはほとほと過保護であるし、また柔らかすぎるほどの手付きで触れている
『その守りが後々名前ちんを無防備で危険な状態に晒すことになるって気づけないなんて赤ちんらしくねーじゃん』
彼らの知る赤司ならそうかもしれない。
少し考えて青峰は言う
「で、俺にどうして欲しいんだよお前は」
『…名前ちん、危なっかしいからよく見てて』
今までと何も変わんねーじゃねーか
青峰は内心呆れながらも少々元気のない紫原を気遣い了承を伝える。
じゃあ峰ちんお願いね、と念を押され電話が切れる
夏休み中は仕方ないとはいえ、新学期が始まったらもう少し注意してみるかと考え、青峰は名前とよく似た群青の瞳を閉じた
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