会場についてまず赤司は己と同じ色の集団を探した。
彼はもとより聡く常人よりも余裕があり視野も広い、探すほどの手間もかけず自らの率いる集団は見つかった


「玲央」
「征ちゃん!」


葉山や実渕をはじめとしてグチグチ遅いだの準決勝の日に予定をいれるなだの文句を言われる


「君によろしくだってさ、名前が」
「!」


勿体つけるよう小声で伝えれば、強気な瞳を返される


「名前ちゃんに会うならそう言ってよ。会いたいのは征ちゃんだけじゃないのよ」
「悪かったよ」


自分からけしかけておいて赤司は早々に会話を打ち切り黛千尋を探す。
千尋、と呼びかければ色素も感情も薄い青年は無表情なまま振り向いた。

黒子とはちがう涼しげな目元が特徴的であるように思えるが、儚く消え入りそうなまでの雰囲気だ

黛に手際よく概要を伝え、名前の陰にいるであろう妖狐を探ってほしい旨を言えば彼は眉を顰めた。
あまり協調性のある性格でないことはわかっていたし、妖怪関係のことに積極的に関わってくれるとも赤司も思っていない


「ライトノベルだったか?名前は君の読むような本に出てきそうな容姿をしているよ」
「………見てやらなくもない」


交渉をしながらアップをし、とうとう秀徳高校との試合が始まる。
意気込む緑間に対しいつも通りな赤司。
見せ場をやるとしたら、実渕の方なのだろう、念願叶ったりのシューティングガードの夜叉と百発百中のシューター同士の戦いなのだから

しかしまあ、それだけではつまらない
先ほどから天狗の微かな威嚇も鬱陶しい


「そうだな。真太郎とは、僕がやろう」


件と天狐の力比べなんてまたとないと思わないか?
この天狐の力を使いこなす男には一生敵わないと実渕は嘆息をついた



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