「えーと俺はね。O型でー誕生日は十月九日。あとはー陽泉ではセンターっつーポジションで、九番だよー。ニンジンとカラスは嫌い。あとは〜俺にーちゃん二人と姉ちゃんひとりいんの」
「は、はい……」
紫原家に呼び出しされ、人生初のお泊まりだと、胸を破裂させんばかりに乗り込んだ。ら。
敦くんのお部屋に通され真正面に正座をし告げられたのは上記の敦くん情報
私の言った、何も知らないという言葉の影響なのはわかっているんだけど…
「白雪ちんは?」
「えーと…」
あまり自分のことを話すのは得意ではないため、墓穴を掘ったかな、と今は冷や汗混じりに彼からの真摯な視線を避ける
どうしよう、これは…
なんというか、話したくてもじぃーっと見つめてくる敦くんの視線が痛くて仕方がない。
「ねえ白雪ちんのことも言ってよ」
「!」
下から覗き込まれるようにして私を見る紫の瞳には、私が踏み込んだことのないひそやかな、淫靡な輝きがあって。
甘ったるくて、それでいてもっともっと味わっていたくなる、そんな甘やかな、彼
「あ…」
「やっぱもーいいや。直接きいちゃお」
そっ、と心臓の上に乗せられた大きな手のひらが、私の胸を包みこんで指先まで気遣うように柔らかに添えられて。
だから余計に、もどかしくてたまらない
「…!」
「敦くん、私…私の心に、触れて。食べてほしい」
彼の呆気にとられた唇を舐めてみる。
薄くて形のいい、しっとりしたくちびる。
私以外を食べちゃうなんて、そんなのいやだよ
「……あーもう…」
くしゃりと前髪をかき乱して、彼は私の唇にむさぼりついた。
ぬるりとしていてあたたかい舌がゆるゆると咥内を犯してきて、未知の心地よさに鼻から声が抜けていく
敦くんが私の心をたたいて、扉を開けようとする
幻みたいに嬉しくて、ああやっぱり私は敦くんのことが心底好きなのだと実感した
「ね、いいの…?俺このまま、やめないよ?」
「いいよ…ううん、そうして、ほしい」
心臓の上に添えられていた手に自分の手を重ねて、より強く胸に触れさせる。
そして自分も同じく敦くんの心底に、触れてみる
どくどくと早く忙しなく、内側から鼓舞するように主張する鼓動が嬉しい。
もっともっと私を求めて、私を見ていて
「このまま、ねえ、敦くん…」
もう二度と帰らなくていいよ
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