お昼ご飯は毎日、さつきちゃんと三人で食べる。
相変わらずさつきちゃんは購買のパンやらコンビニ食だ
青峰くんのやけに可愛らしいお弁当は同じバスケ部の桜井くんが作ってくれていたようで、いつもつまみ食いする青峰くんを見かねて作ってきてくれていたと。
それをきいて怒らないわけがない。
血分をした時から、私は彼のパートナーになった。
その人が他の人にお弁当を作ってもらうだなんて
「はい、青峰くん」
「…おう」
今日も今日とて、我が家にある中で一番大きいお弁当箱を使って、めいっぱいおかずと白米を詰め込んで、ご飯にはふりかけをふって少し彩って。
眠くて苦手な朝も早起きして、お母さんと一緒にお弁当作りをする。
いつか一人で完璧にこなせるようになれればいいなと思いながら、今はまだ半人前
「美味しい?」
「ん」
「青峰君は本当に贅沢者だよね」
「よかったらさつきちゃんにも作るよ?」
「……んーん、私はいいの」
「?」
間を空けて、哀しそうに笑うさつきちゃん。反して、フイ、と横を向いてしまう青峰くん。
血分のことだろうか。
今私の中に流れる血は、元より在る人間としての血が二割・赤司くんの天狐の血が二割・残りの六割が青峰くんの狼の血が占めているらしい。
妖怪の間のルールはよくわからない。
けれど、血分をして私からおばあちゃんを剥がしたあの日から、他のみんなとの距離を測りあぐねている。
みんなが戸惑っているのを感じると余計に。
「ねえさつきちゃん、青峰くん」
「なぁに?」
「私ね、血分をして形としては青峰くんの属性になったでしょう?それは青峰くんのことを想う気持ちがあったからなのもあるけど、でも根本的なものは変わらないんだよ」
力がなくなってもだれの配下になっても、私の存在はあの渦中を一緒に歩んだ妖怪のみんなのために在りたいから
「…ありがとう…」
ぽつり、つぶやいて涙を静かに流すさつきちゃんの髪を梳く。
すると反対側から頭を撫でられて、驚きで見上げると優しい瞳の、群青がいた
「白雪はそれでいい。俺はそんなお前だから、血分をしたいと思ったんだ」
うん、と。
返事をして笑い合える。
あの時諦めなくて本当によかったと、今まで死が償いだと思ってた私は、変われた
あなた達の存在が、私を導いてくれたんだよ
ALICE+