沈黙がおりる。
公園に連れ込んだはいいものの、何を話せばいいのか、いや。彼女が何を話すことを望んでいるのかがわからない
そっ、と彼女を横目で見ると、清廉な横顔が真白い肌に彩られて美しかった
「私ね。気づいてたよ」
こっそり見つめるつもりがガッツリと見惚れていたようで、白雪ちゃんからの言葉に反応できなかった。
白雪ちゃんはそのまま、気づいていたのかいなかったのか、此方を見て微笑む
「涼太くんが私を避けてたことも、でも受け入れようと考えてくれていたことも」
息を飲む音が嫌に響いた気がして冷や汗が出てくる。
言葉が、出てこない
いつだって女の子に対して軽口を叩けるのに、彼女にだけはそれは通用しないんだ。
「……俺、自信がないんスよ」
「自信?」
「白雪ちゃんを…赤司っちより愛して、守りきるだけの自信、が」
驚きに染まった瞳がこちらに向けられる。
ああ、お願いだから
いつだってその瞳の前では俺は取り繕えなくなるから
そんな瞳で、俺を見抜かないで
「大丈夫だよ」
優しい瞳で笑って、彼女は俺の目元を拭った。
なんて情けないんだろうか、知らないうちに泣いてただなんて。
「すぐに愛してほしいだなんて言わない。それに私たちまだ高校生じゃない。一緒にたくさん経験して一緒に成長していこうよ」
だからあの時、一緒に生きてくれますかって聞いたんだよ
片目には視力はもうない。
そっともう見えない方の目に手をかざせば、彼女は困ったような、しかし何処か照れたような顔をして笑った。
「やっと触れてくれたね」
「……うん。あの日決意したつもりだったけど、もう一度誓う。白雪ちゃんのこと、一生守るから」
俺と生きてください
微笑んでまた涙を流した彼女に、静かに口付けた。
彼女との間に沈黙がおりる。けれどそれは、心地いい
ALICE+