とりあえず白雪は眠っていてくれ
その間にすべては終わるから、と手のひらを翳されてからの記憶は、私にはない。
妖力によって眠らされた白雪を抱え赤司は黒子を見た
「白雪の血は特殊だ。まず僕の血が入ってる時点で、そこら辺の妖怪より地位が高い」
「それって黒子っちの蛟の力じゃどうしようもできないんじゃないっスか?」
「、…」
黄瀬の一言に黒子は驚いていた表情を引っ込ませ、俯いた。
白雪に、黒子は選ばれた
『黒子くん。私と一緒に、いてくれますか?』
淡い笑みと共に告げられた言葉は驚愕そのものだったが、赤司は予想がついていたかのように、もう既に次の算段に移っていた。
蛟へ白雪を預けるための方法を妖怪たちに説明をする
「そう。黄瀬の言う通り本来なら蛟の血分は不可能だ。だが、今回、白雪の中を占めているのは呪われた妖狐だ」
だから妖狐を殺すための致死量の毒を彼女に流し込み、取り除くのではなく、彼女の中で妖狐を殺す。
そしてそこに黒子の血を入れれば、血の総入れ替えのような形になり、掟に背くことなく血分は行われる
一回、彼女を毒で殺す。
ごくりと喉がなり、手のひらがじんわりと水気を帯びた
それでも、僕は
「だから黒子。時間との戦いだよ」
「……はい。必ず、必ずやってみせます」
信じているよと、キセキの面々がやわらかく微笑んだ
貴方がいたから、何もかもがちがく見えた。もう一度この仲間たちの笑顔を取り戻せた
輝いて見えた、失いかけた希望でさえ掴み損なわずに済んだ。
僕は、貴方の──貴方の生命線になれるのなら、なんだってしよう
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