2017/04/26 Wed
嫌いになれるほどあなたを知らない


人に仕事をふることができない。

客先からへとへとになって戻ってくると、課の数名はもう定時退社をきめていらっしゃって姿がない。私は毎日毎日残業しているというのに。最近は彼らの家を燃やしてやりたいと考えてしまう。

彼らに仕事をお願いしても、「それって絶対この日に客先に行かなきゃだめなの?(先にその日以外は不可能だと伝えている)」とか「ここまでやってからふってくれる?(言われた通りにふると、また別のゴールを提示されるだけ)」とか「一応ここまでやったからあとよろしく(クオリティ低くて全部修正するはめになる)」とか言われて、結局私が全部やっている。というかそもそも、私の担当するお客さん相手に、やる気ない人間をあてがいたくないと強く思う。

優しい先輩方が「毎日遅いけど大丈夫?」と心配して仕事を巻き取ろうとしてくれるけど、優しい先輩は優しいので業務量も尋常でなくて、私と同じように残業続きなので、頼むのは申し訳ないと思う。

そんな生活を一年半続けてきて、ようやく上司が気付いてくれて、あの先輩と折り合い悪いの?と聞かれた。確かに私は先輩からは山ほど仕事をふられるし、私の仕事は上司の一声があるまで一度も巻きとってくれなかったし、「私のことが嫌いなんでしょう」とか言ってくるけど、私はにこにこしながら「私が頼むの下手なだけです、大丈夫です」と答えた。「嫌いなんでしょう」発言に対しては「人の心の内側や真意なんて覗けないものなのに、聞いて答えて満足するんですか?」と返したけど、別にそんなに先輩のことは興味もないし知らないし喋ってもいないから折り合いも何もない。

仲が良いか悪いかなんて、中学生日記でもないんだから勘弁して欲しい。仲が良い悪いだけで区切るのではなくて、この世には「どうでもいい」ひとが沢山いて当たり前なのに、何故「どうでもいい」に割り振れないんだろう。何故どちらかに割り振らなきゃ気が済まないのだろう。「どうでもいいとか興味無いとか、嫌いと言われるより傷つく」と先輩は別の話で別の人に言っていたけれど、「どうでもいい」ってそんなに残酷なことだろうか。ぜんぶ好き嫌いのカテゴリ付けをするとか、すごくしんどくないか?


業務量はさておき、メンター生活は案外順調で、なにごともなく日々は過ぎている。聞かれたことに答えているだけなのに顎がすごく疲れているけれど、他は別に何事もない。いつも何かが始まる前が一番緊張してしまうけれど、始まってしまえばまあいつも通りということが多い気がする。このままぼちぼち頑張りすぎずにいこう。


 


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