2017/11/02 Thu
違う世界を見ている




社員旅行で南の島へ行ったら、帰りの飛行機ががくんがくんふわりふわりと非常に揺れた。九州の南側で飛行機が急にぐるりと一周転回、空港に近付いたと思ったら着陸をやめて、通り過ぎたかと思ったら引き返し、着陸しますよーというコールもなく唐突に着陸。
ちょうど大きな台風とともに飛行機が北上していたような状態で、到着は二時間遅れ、会社の先輩方は皆げろげろしていて、私が車椅子を手配してもらったり水を飲ませたりと気を遣っていると、おりてきた操縦士のふたりが深い溜め息をついていた。ほんとお疲れさますぎる。
人生で三回しか飛行機に乗ったことがなくて、それはすべて社員旅行なんですけど、三分の一の確率で今回のことを経験したのでよくあることかと思ったら、そうではないと同期に教えてもらった。母親は私の乗る飛行機が欠航しなかったことがわかったときに、年賀状の予約をやめておいたと言っていた。それ私死んでるやつやん。
とはいえ、支社の社員さんたちは、関西に降りるはずが羽田まで連れていかれたり、関東に降りるはずが見知らぬ土地で追加で一泊するはめになっていたようなので、運が良かった。でもとりあえず疲れた。まだ疲労を引き摺って働いている。




保守業者がサーバを入れ替えるというので休日出勤したものの、到着した段階で終わっているはずの作業がまったく終わっていなかった。二時間待っても音沙汰がなく、ようやく呼ばれたと思ったら、これからまだ数時間かかると言う。そして先に作業が終わっているサーバが起動してこないと言う。
先に検証しておけよとか、予想外の容量だったんですじゃねぇわ先に確認しておけよとか、さっさと原因調査しろよとか、いろいろなことを思ったけれども取り急ぎ怒りを鎮めて、別の取りまとめの業者さんに判断をあおいだら、今日は中止しますと言う。
なんかもう皆休日に何やってんだろうなと思いながらリスケすることになって、さっさと原因究明と検証を進めてほしいのに、いつまでも責任問題の話で盛り上がってるおっさんたちは何がしたいのかよくわからない。
ナナオさんも作業中断に反対してよ〜、などと嫌な飛び火の仕方をしたので、非常にいらっとして、「弊社はその場にいらっしゃる最も偉い方に従うしかありませんので」と答えておいた。取りまとめ業者が下した作業中断の判断は間違った選択ではないと思う。検証不足でサーバを壊されるのはこっちだって勘弁したい。




別の客先の機器保守で、前の担当者が置き去りにしたものをひたすら片付けている。壊れた機械に設定を組み込むためのツールは残っていないから最初から作り直すしかないし、破損機器がいつまでもやれどもやれども減らない。
同じ客先を担当する社員が、現地で直せなかった機器をすべて持って帰ってくるけど、社内作業を手伝ってくれるわけでもなく放置しっぱなしなので、私はひとりでそれを直し続けている。ここは掃き溜めではないです。




顧客数は増えるけれど、社員は増えないから、皆少しずつ残業時間が増えていく。これまでまったく働かなかった先輩が残業に追われているのを見るのは超気分いいけど。多すぎる業務がまわらなくなっていく部署から、少しずつ辞める人が増えていく。
世の中には窓際族なんてことばもあるけれど、本当にそんなものは実在しているんだろうかと疑問に思う。九時から十八時なんていうクリーンな時間で働く人は本当に実在しているんだろうかとも疑ってしまう。

社内行事の際に、忙しいだろうからとある行為を遠慮した同期を罵倒した役員もほんとどうかしてるぜと思うし、心遣いができない人間に心遣いを汲み取れと強いるのは可哀想なことなのかもしれないなぁと思った。
そろそろ上司との面談がある。同期を罵倒した役員とも面談をしなければならない。「俺とコミュニケーションをとりたくないのか」と叱った口で、「面談ほんと面倒なんだけど」と他の社員と笑っていた役員との面談。手短に済ませた方がいいですよね?と言ってしまわないように気をつけたい。


 


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