それは、今までしてきた償いのつもりだろうか。私は〇さんを抱き締めるようにして女生徒達から守る。
「木野さぁん? うざいよ?」
「…〇さんにもう、そんなことするのはやめて……」
「あんた何?偽善者がッ!」
どかっと蹴られた、だけど痛み何て微量も感じなかった。チャイムが鳴り去っていく生徒達、取り残された私たち。
「〇さん 大丈夫…?」
駄目だ 声が震える
「木野さんこそ…!蹴られてた…」
「大丈夫よ、〇さんごめんなさい…っ」
今までの事、あの日の事を謝りたくて 私は重い口を開いた。
あの日、そんな事があったのか。別に怒りとかではなくもっと別の感情が…これは何?よくわからなかったけど肩を上下させている木野さんの姿が 私に重なった。
「大丈夫だよ木野さん」
「え…?」
「もう△▼はいない、貴女を苦しめている人間はいない…」
そう 木野さんは解放された
「そん、な…私 貴女に酷いこと……したのに」
「▼のせいだった、しかも あの日私の居場所教えてくれたから皆が助けにきてくれた」
ありがとう 涙が出てきた。
憎むべき相手は木野さんではないから、できるだけ優しく言ってみる。大粒の涙が頬を伝って床に落ちて小さな水たまりができた。
それから何分か経ってから「私と、友達になってほしい」木野さんに精一杯の思いを告げると。泣き止みかけていた涙がまた出る。
「〇さんは 強いね…」
「ううん、強くなんかない みんなが勇気をくれたから…」
明王君、円堂君、鬼道君、豪炎寺君、音無さん まだまだ色々な人たちの温かさが何よりも明王君への恋がこうやって勇気をくれる。そう答えたら木野さんはぽかんと口を開く。
「そっか 仲間…」
「うん仲間」
「…ふふっ」
大事なこと忘れてたわ 何で皆を頼らなかったんだろう。木野さんが窓から空を見る。
「仲間、恋 勇気 〇さん、ありがとう」
思い出した
放課後、◎のクラスに向かう。木野と一緒に何か話している その顔が凄く楽しそうで少しほっとする。
「◎、帰るぞ」
「あ 明王君」
周りの視線が一気にこちらに集まる、それを無視して手を繋いで帰る。
「木野さん、また明日…!」
「うん!」
「木野と仲良かったのか?」
「うん 友達だよ」
にこり 俺に見せる笑顔とはまた違う笑顔。なんだか、遠くにいくみてぇなそんな気分になる。成長、というのだろうか。高校に入って 色々経験してきたもんな。なぜだか凄く 誇らしい。
「明王君、今日サッカーの練習しなくていいの?」
「あーーサボり」
「…サッカーしてるとこ見たい」
「はぁ? じゃぁサッカー部ちょっと覗くか?」
うん!と元気よく返事をする可愛い奴の手を握って階段を降りた。
20131222
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