「ごめんなさい」



なんで私はいつもいつもこうなんだろう、こんなに弱い人間だったのか。ヒロトは肩を竦め私をもう一度抱き締めた。



「良好な関係っていうのはね、焦ってはいけない 時間かけて行こう」



俺達まだまだ若いんだから。笑った顔は今も昔も素敵で輝いてる、そっか 私が一人で足掻いていただけ。



「ありがとう 頑張って戦わないとね、ヒロト大好きだよ」

「嬉しいよ」
















翌日は接待が入った、大嫌いな上司とはあの事があってからあまり話してない。



「今日の接待、失敗するんじゃないぞ」



接待で仕事を取ろうとすること自体おかしい。大事な仕事だとか言うけど、どうなんだろうね。ヒロトの言うとおり私たちは違う創りなんだ。私も男というものを理解すべきなのか。



「お待たせ致しました」



落ち着いた和食屋、お座敷の部屋で二人きり。気持ち悪くニタニタ笑う男。



「何飲まれますか?」

「好きなのを飲みなさい」

「すいません、お酒を飲むと蕁麻疹が出るのでノンアルコールで…」



嘘だけど、酔って怒鳴りつけたりするリスクは回避するべきだ。あー早く終わってヒロトに会いたい。














取引先の社長が酔って私に絡みだした、仕事仕事仕事ノンアルコールパワーを発揮しろ私。



「彼氏いるのかなぁ〜??」

「はい」

「毎日ラブラブ??」

「いいえ、そんな」

「俺ともしてよぉ!一人も二人も一緒でしょー??」



左薬指に光る愛の証は脆くて永遠の愛など証明しないのだ。実感、ヒロトの言葉を必死に思い出して 我慢。



「奥様が悲しみますよ」

「いいんだよー今妊娠してるからばれないばれない」

「…そうですか」



同じ女性としてこんな男をぶっ飛ばしたい

女を消耗品としか思ってないんだコイツは、言いたい事をぐっとこらえるのも仕事?なんだかひどく恥ずかしい。



「すいません お手洗いに…」



立ち上がると、男も一緒に立ち上がり抱きしめてきた。思わず強くつき飛ばす。



「いったいなー」

「何なさるんですか…」

「良いじゃないか、取引してやるって言ってんだから女を一人よこすって君の上司が言ってたぞ〜?」



私達は物か。

もう我慢できない、引っ叩いて鞄を持ち走って出て行った。明日の事は考えない!でも、怖い!クビ覚悟でやったけど、ヒロトなら笑ってくれるかな なんて考えてヒロトに電話をした。









20140102


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