Just Give Me A Reason
明王が少年サッカーの日本代表になるなんてビックリした、それと同時に嬉しい想い 悲しい 寂しい。色んな感情が私を包んで、でもサッカーボールを蹴っていた時の明王は真剣でとても楽しそうで きっと明王の居場所はそこなんだなって 明王が行ってしまう。
応援しないといけないのに...
「おはよ」
寝ぼけてる私の顔の上に覗き込むように見ている明王、顔が 近い。びっくりして声にならない声。
「お前すっげぇうなされてたぜ」
「本当に…?」
「あぁ 怖い夢でも見たのかよ」
「そんな感じ」
起き上がり背伸び
さて 朝ごはんの準備しないと
バイトに行った◎
フドウとサッカーボールを抱きかかえて外に出た、ちいせぇ公園でリフティングしているとフドウが不思議そうに見ている。
「ほら」
ころころとゆっくり転がらせる、そのボールに頭をコツンと当たって返ってくる。
「おい、お前サッカーできてんじゃん」
もう一度足にこつんとボールを当てる。ころころ転がっていくボール、それを鼻を使って押してこっちに。
ちいせぇ頃 父さんとこうやって
サッカーしたっけな
「サッカー楽しいだろ」
フドウはぶんぶん尻尾を振って、次はサッカーボールに飛びついてきた。
「ほら パス」
父さんもこんな気持ちだったのか?
”明王うまいぞー!””ほら、蹴ってごらん”
優しい声が頭の中で蘇る
すっかり暗くなって帰れば◎の姿。
「うわ!!泥だらけ!!!」
「風呂入ってくるわ」
「フドウも洗ってあげて!」
「へいへい」
風呂に入って、体を洗うとまた父さんの顔。きっと親っていうのはこういう気持ちだったのか、わかんねぇけど。
「あがったぜ」
「ちょうどよかった、もうすぐご飯できるからこの子たちにもあげて」
「はいよ」
◎がこちらに向けた顔、どくんどくん 高鳴ってる胸。行きたくない。そう思う気持ちを押し殺して袋を開けた。
20140106