気持ち悪さで目が覚めた。吐いても吐いても気持ち悪い...いざという時の為に買っていた検査薬を手に取り小走りでトイレに向かう、お願い違ってて...恐る恐る目を開けると 薄ら浮き出た十字、全身の血の気が引いた。



「嘘でしょ…」



この身体にはもう、命が宿っている。

昨日あんなに幸せだったのに...信じられないよ 涙が止まらなかった。...吹雪さんに言うべきか、言わないで自分で処理をするか...どうしよう。それよりも堕ろすならお金がいる10万円、確か残っているはず。印鑑に…相手のサイン……どうしよう...。











気持ちが悪くて、学校を休んで病院に。産婦人科ではなく、中絶専門の…誰とも会わない様に工夫がされている 居心地の悪い病院へ向かった。ずっとずっと頭の中には吹雪さんの顔と何故か母親の顔が…。

通された診察室、無機質な空間にロボットの様に感情が分からない男のお医者さん。私が言うのもなんだが命を奪う仕事をしているからなのか その独特の雰囲気に恐怖を感じた。



「この紙に、相手のサインと親のサインを書いて 金額などもこちらに書いてありますので」

「はい」

「…君ね、中学生でしょう馬鹿な事をしたね」



ごもっともだった。






20140121

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