あれから、毎日毎日吹雪さんと会った。学校に行ってから 家に帰って たまにお母さんとご飯を食べた。

ずっと無言だけどそれでも何故か小さい頃お父さんが居た時の事を思い出した、そして...運命の日が来てしまった。



「◎、どうするか決めたの?」

「うん……」



すっと差し出した紙には産まないと選択した丸と私の名前。



「…貴女が決めた事よ」



責めているわけではない、みんなどう言えばいいのか分からないんだ...。












「そっか、産まないんだね」

「うん」

「…一緒に行くよ」



ぽろっと落ちた涙がズボンにシミを作る、吹雪さんはぐいっと自分の目元を拭いて「ごめん、君が一番つらいのに」って…

つらいのはこの子と、こんな私を好きになってしまった吹雪さんなのに。



「ごめんね…っ…」



吹雪さんが私を抱きしめて、お腹にそっと口づけた「ごめんね」ととても小さな声。ああ、私は何て事をしてしまったんだろう。



「ママも辛いんだ、ごめんね」



そんな声が残酷な程優しくて私は自分の情けなさに 時間を忘れて泣いた。






20140123

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