私が折れて家に帰ることに、吹雪さんが消えてからまた出ればいいか。

なんだって私に構うのか。



「◎ちゃん、何処に行こうとしてたの?」

「関係ないでしょ」

「教えてほしいな」

「しつこい」



調子狂う。

なんなの?太い眉に優しげな睫毛、私が住む世界と彼が住む世界は違うんだから ほっといてくれたらいいのに。



「ウリしに行こうと思ったの」

「…ウリ?」

「援助交際よ、援助交際 分かる?」



じろっと見れば、悲しそうに私を見ている。



「何であんたがそんな顔すんの?」

「君は、そんな事をして辛くないのかい?」


「辛いわけない、お金貰えて 気持ちよくて超ハッピーじゃん」


「…間違ってるよ」



家の前に着いた鍵を差し込んで開けてそそくさと入る。



「おやすみ、◎ちゃん またね」

「さよなら もう二度と会いたくない」



バタンッ!大きい音を立てドアを閉めた。















「難しいな、今の女の子は」



ぽりぽり頭をかいて繁華街に向かって歩き出す、今日は久しぶりに皆と食事。気が乗らないのは白恋中と◎ちゃんのせいかな。

何故、援助交際なんて。家を見る限りは苦労はしてなさそうだった、お金の為ではない?本当に性の快楽やただの暇つぶしだけでしているなら早くやめさせないと。絶対に後悔してしまう。

女の子の身体、もし最悪の事があれば一生の傷がつく。



「何で、自分を大事にできないんだろう」



空を見上げれば先程まで降っていた雨は止んでいて、小さく星が見えた。



「アツヤ...」






20140103

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