走って 走って 入ったお店、同じ制服を着た女達が私を見てこそこそ話をしている。
「これめっちゃ可愛い」
女が手に取っているワンピース。Sサイズく らいだろうか、その女が違う場所に移動して ワンピースを私は手に取った。
”これをお前が着るのか””入るのか?””似合わない”
そう思われたくなくて死角になる場所に行き鞄の中にその服を入れた、周りを見渡す 誰も見てない。そう思って出ようとすると店員に捕まった。ちくしょう。女店員、色仕掛けなど無理。まぁ いい。何度もある事。
カメラ機能をオンにしてこちらを撮っている名前も知らぬ同級生、それをどうせ皆に見せつけ るつもりでしょ 知ってるから。
▽
店に親を呼ばれてしまい 何度も謝る母親の見苦しい姿、家に帰って待っているのは折檻だった。何度も何度も殴られて蹴られて 虐待だこんなの、ハイヒールで踏みつけられて耐え難い痛みに瞬きが出来なかった。数十分経って仕事に行った親を見て ふらふらと起き上がった。膨れ上がった顔、真っ赤 青 紫の痣。しばらくウリができないなぁ。
はぁ...溜息を吐いてその場に着ていた服を全て脱ぎ落としていく。もしかして、あの人なら私を解放してくれんのかな。
”命に値段はつけられない”
この言葉が頭で無限ループ、傷だらけの身体に 生地の薄い自分のワンピースを着て外に出た。
▽
何故か吹雪さんはそこに居る気がして河川敷に行った、案の定グラウンドを見つめてコーヒーを飲んでる。
「ねぇ」
私はどうすればいいの?ぽろぽろと落ちる私の涙をみて吹雪さんは困ったように笑った。
20140105
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