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守君は楽しそうに今日の試合の話をしてる、その横顔がキラキラ眩しくて あー好きっ!って気持ちが高ぶってしまった。



「ねえ、守君...河川敷行こう」

「河川敷?いいぜ」

「競争ね!」

「お前、元気だなー!」



呆れた顔して笑った守君は先に走り出した私の後ろを着いてくる、競走だって言ってるのに私の横にぴったりと涼しい顔して走っちゃう守君。


しばらく走って 私は息を荒らげながらベンチに腰掛けた、全然息が荒れてない守君は私の横に「よいしょ」と小さく声をだしてどかりと座った。



「お前、息上がりすぎ!」

「だってぇ」

「なんか飲み物買ってきてやるよ」

「いいの!?ありがとー!」



河川敷の上にある自販機に向かって守君は歩き出す、やばいやばい涙袋うるうるさせなきゃ 小指でグリッターを一撫でして涙袋にのせた。視界にキラキラが広がってなんだか世界が光ってるみたい。



「きゃっ」

「あはは 変な顔!」

「もう、守君ったら...!!」



冷たいココアの缶が私の頬と耳の中間に当てられて心臓が止まりそうになった、守君は私の驚いた声と顔を見て楽しそうに笑ってる...。



「いぢわる...」

「そんなことないって」



初めて見る意地悪っ子の顔がカッコよくて、私はきゅんとスカートの裾を引っ張った。








暫く二人で夕焼けを見た。



「...それで〇、話ってなんだ?」

「えっとね、」



夕焼けに染まった顔。

オレンジと赤の中間みたいな色の頬っぺ、いつもよりキラキラしてる〇の目が綺麗で思わず見つめた。



「私 ずっと守君のことが好きで、」

「...えっ」

「何驚いてるのよ!」

「だって...そんな...」



さっきの松野の言葉を思い出して、顔中火が出るほど熱くなる...。俺は〇から目を離すことが出来なくなった。



「〇...」

「だからね、付き合ってほしいの」

「付き合う?」

「そう、ダメかな??」

「いやっ、その ダメっていうか...」

「私のこと嫌いなの?」



瞬きするたびにキラキラと落ちていくのが、涙みたいに見えて何をどう伝えればいいのか分からず生唾を飲み込んだ。



「お、俺 そういうのあんまり分かんないから」

「だめなの......?」



肩を落として泣きそうな顔する〇...、オイオイ 泣かないでくれよ...!



「付き合うとか その、そんなの 俺よくわからないけど...〇の事は...その、」

「私のこと...」

「...可愛いなって 思ってる」



泣き出しそうな顔から急に笑顔になった〇はココアの缶に手を伸ばして 「それじゃあ 今日が記念日だね」なんて嬉しそうに言った。


付き合うってこんなの、なのか...?


なんか違う気がして聞きたいことが沢山あったけど、泣かれるのも嫌だしそれに...〇の嬉しそうな顔にドキドキしているのは 多分 恋ってやつなんだと思うから...。

俺は〇に「よろしくな」と声をかけて、ぬるくなった炭酸が入ったペットボトルに口をつけた。





20180508