こつんこつん
がらっと音を立てて扉が開かれた。
「お久しぶりです」
有人君が深々と頭を下げて、真っすぐお父さんを見てる。なんか ドキドキするなあ…!お父さんは私達の向かいの席に座り 出されたコーヒーを一口すすった。白い髪がふわっと揺れた。
「鬼道」
「はい」
「◎を、愛しているか」
とっても優しい声
お父さんの言葉に、有人君は笑って はい、愛しています そう答えた。嬉しさのあまり赤面した私と有人君を交互に見てお父さんは安心したように 笑った。
「そうか、」
「はい」
「…鬼道、立派になったな」
きっと私も有人君もお父さんにとっては大事な子供だったのだ、今 どんな気持ちなんだろう。
「貴方のおかげです」
「私も、お父さんのおかげで 今凄く幸せ」
そうか、
少し恥ずかしそうに、すっかり老けてしまったその手でそっと私の手を握り
「幸せになってくれ」
宜しく頼むぞ、鬼道
「任せてください」
幸せ
20140121