メリーウィンドウ

まだ俺の半分も生きていない娘がなぜこんなにも俺に固執するのか、ずっと俺のそばから離れない。もう6年の付き合いだろうか、今までそんな素振り見せなかったくせにいきなりこれだ。



「響木さん」

「他にも若いやつがいるだろう、俺じゃなくても」

「駄目なんですよ、響木さんじゃないと」



涙を流されちゃ敵わん。

なぜ俺なんだそう聞けば20歳になれば告白しようと思っていました、と即答...。ますます意味が分からん。鬼道、豪炎寺…若くてカッコいいそして金もある同い年の男に惚れて結婚すればいいものを。そう言えば ◎がキッと俺を睨んだ。



「響木さんが好きなんです、他の人なんて眼中にない」

「はぁ 困ったやつだ」

「響木さんはどうなんですか」



そんな目で見るな。

確かに綺麗で気立ても良く 好感の持てる女だと思うが俺が恋なんて歳じゃないだろう。そう言うともっと怒る。しまった と思ってももう遅い。



「年齢だけですべて諦めるんですか!私は響木さんが好きなんです、響木さんも私を好きならそれでいいじゃないですか」



私もう大人になったんですよ...切なげに瞳を揺らして◎は泣きそうな顔をする。

まだまだ、俺からしたら子供だろう。いくら言ったて聞かないところもそうだ、好きだなんてもう言える歳じゃないんだ。









今日もダメだった、響木さんは私を女としてみてくれないのか。色気が足りないのか...何がダメなのか?歳だけで諦めちゃうなんて本当にむかついちゃう。



「響木さん…」



こんなにも恋い焦がれてきたというのに、何がそんなにいけないの?










◎が去ってからテレビをつければ 運悪く最近結婚した芸能人特集をやっていた。10歳差、20歳差、30歳差、40歳差なんて...色々あるんだな、気付いたら見入ってしまっていた。


50歳差なんてよく結婚したものだ

幸せそうにほほ笑む若い女と年老いた男の姿が何故か自分と◎に重なって…



「恋か、」



もう一度してみるのも いいかもな



「我ながら、馬鹿な考えだ…」



蓄えられた髭を撫でて携帯を開く、◎に電話をした。

きっとまだ近くにいるだろう。





メリー・ウィドウ

もう一度素敵な恋を







20131223
⇒20180506 修正

響木さん大好き