総帥の少し老いを感じるその手のひらで、私を絞め殺してはくれまいか。いつもいつもそう思う。私を見つめる鬼道君の目や、熱く湿った手で私の肩を触った佐久間君や、獣の様に激しく私を求めてきた源田君なんて足下にも及ばない程の快楽や愛情を総帥は下さった。
今もこうやって、ただっ広い部屋で熱い息を上げては年の離れ過ぎた愛人との情事に溺れている。
「どうした、今日は 身体が燃えているように熱いな」
「あっ…総帥……私、あなたに言われた通りに源田君とセックスをしまし、た」
「どうだった、私以外のモノで喘ぎ狂った気分は」
総帥は私を他の男に抱かせては、その日の内に私を抱き殺すように1晩中離してくれない。嫉妬なのか今流行りの寝盗られ願望なのか 私には分からないがその日は私もかなり燃える。他の男になんて抱かれたくはないけど、私の心は総帥で満たされているから大丈夫。
「意地悪ですね総帥…っ、あ やぁ」
「まだ、湿っているな」
「総帥が恋しくて 濡れてきたんです」
「フッ しおらしい事を言ってくれるじゃないか」
まるで、ピンク映画のワンシーンのようだ。ピンク映画というものはあまり好きではないが、総帥という一人の男に狂わされて 好きじゃない男達とも肉体関係を持ち その度に激しく抱かれて悦ぶ自分に 酔ってしまっている。自分でも分かるくらいに。
他の男に抱かれてすぐ感想を聞かれながら始まる前戯はとてつもなく、切ない気持ちになる。だけど そんな自分が好き、そんな総帥が好き。私は貴方に殺されたい。
その老いた唇で愛の言葉を囁かれて、その老いた腕で私を抱きしめて、その老いたモノで息つく間もないほどに激しくイカされて。その老いた細い指を絡めて私を殺して 終わらせて欲しいし。撫でて欲しい。
「突きながら首を絞めてください」
グッと喉を押さえられて、私は意識を手放した。
20170331