「ねぇ、さっきの"戦術の皇帝さん"って何?」
ぷぷぷと バカみてーなうぜー笑い声をあげながら、俺の腕に絡みつく〇。めんどくせーやつが着いてきちまったもんだ。
「イヤミもわかんねーのか お前」
「イヤミだったの!?あざといアピールかと思ったよー灰崎君ー」
「バカじゃねえの」
絡みついてきた腕を振り解けば この馬鹿 女はもう1度絡みついてきた、めんどくせーしうぜーしばかだし 鬼道にこいつ丸めて渡してきたらよかったなァ。
「戦術の皇帝さん...って可愛すぎ...っぷ」
「はァ?まだ言うのかお前」
一番端っこの目立たない暗い所で立ち止まって、腕に絡みつく〇の腰を乱暴に掴んで 壁に飛ばした。
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ぐわんぐわんと世界が回っている、灰崎君は本当に乱暴ものだ...私の身体を撫でて「誰が可愛いって?」なんて 鋭い目をさらに鋭くして私を睨みつける灰崎君。
怒らせちゃったみたいだ
腰と肩を力入れて押さえられてるせいで、ぴくりとも体を動かすことが出来ない。
「お前本気でバカだろ」
「怒らないで、冗談だから...」
私の唇の端を噛み切るほどの力を入れて噛み付く灰崎君、私達の向こう側では サッカーの試合が始まった...。キスを何度も何度も重ねる灰崎君、私の身体を布の上を撫でるようにしてもどかしい触り方をしてくる。
「舌だせ」
「っ、こぉ?」
ジュルっと音を立てて舌を吸われた、横のおじさんめっちゃ見てるんだけど...!?灰崎君をぐいっと押してもビクリともしない。頑丈な体に、パーフェクトな体幹...マネージャーとして本当に誇らしい...けど、今は ただただ迷惑な体だ。
「も、っ も やめよ...!」
「あー?」
「...なんでもない、です」
でもせめて 違う所でしようよ...。と言えば、無視された。
「んっ、っんん"...!」
「皆サッカー観てるってのに お前こんなだらしなくて恥ずかしくねぇの」
腰辺りに置かれた手がスカートを上に引っ張る、少しづつ見えていく太ももに 私は羞恥心に襲われた。...ねえ、まだ横のおじさん見てるんだけど!?灰崎君...。
「なァ 気持ちいいんだろ」
「っや そんな...っ!みられてるし、」
「誰も見てねーよ」
「お前達はこんな場所で何をしてる、もっと隠れてやろうとは考えなかったのか」
灰崎君の灰色の髪越しに見えるのは、ハットを被ったお洒落な久遠道也監督...だった!
「監督ー助けてください...!」
「チッ」
「お前達は本当にどうしようもないな、来い こんな所でポルノを上映してる暇があれば上でサッカーを見ろ」
やっと解放された私はほっと胸をなでおろす。すると...ぐるんと振り向いた灰崎君が「お前、終わった後 待ってろよ」と言い捨て 監督の後をついていった。
からかう相手は選びましょう...。
20180423