痛む体を無理矢理動かして◎の手に自分の手を重ねた、歩けば歩くほど お腹と胸が痛いが ◎の心配する顔をあまり見たくないから 俺は平静を装う。
「つむき君 やっぱり痛いんじゃ」
「大丈夫だ」
「...ここで休まない?」
人差し指で 黄色と赤が眩しいカラオケ店のデカデカとした看板を指さす◎、確かに 座りたいかもしれない...「そうだな」って小さく言えば俺の手を優しく握り締めて「入ろう」と微笑んだ。
部屋に入れば篭った匂いがして、さっきまで冷房がついてたのかひんやりとした空間が心地良かった。
「私飲み物とってくる、何がいい?」
「うーん ダージリン」
「オシャレすぎ!」
楽しそうに笑った彼女が可愛らしくて、今すぐ抱き締めたい欲求に襲われたが 「いってきます」とドリンクを取りに行ってしまった。
痛む腹を撫で カクンと首を後に倒せば「はぁ、今日は疲れたな」と自然に声が漏れた。
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左手にホットのダージリンと右手に冷たいメロンソーダを持ち215と書かれた部屋に戻れば、つむき君は宙を見ながら両手で白い髪をサラッと撫でて 溜息を吐いてた。
「ほら、持ってきたよ」
「ありがとう ◎、隣に来て」
「ちょっと待って!」
「はやく」
急かされた私は嬉しくて、彼の横にストンと座った。ぎゅっと抱き締められて私はつむき君の頬に自分の頬を擦り寄せた、本当に今日は疲れちゃったみたいで...「充電させて」なんて甘い甘い言葉を呟く。
「充電中?」
「そうだよ」
「よしよし、疲れたね」
「赤ちゃん扱いはやめろよ」
私にしか見せないヘラっとした笑顔で私の頬にキスをして、肩に頭を乗せた。
「甘えれるのは◎だけなんだ」
「甘えていいよ」
「ちょっと 横になってもいいか?」
なんて...可愛すぎでしょ。
膝をぽんぽんと叩けば、私の膝上に頭を置いて腰に抱き着いてきたつむき君。よしよしと頭を撫でてつむき君の顔を見れば、目を細めて「はー 落ち着く」なんて笑ってる。
「つむき君の事 支えるからね」
「ありがとう◎」
「好きだよ」
「俺も 好きだよ」
チョンチョンとネクタイを下から引っ張られて、つむき君の事に目線を落とせば 人差し指で自分の唇を指さした。その顔が男っぽくて きゅんとしてしまう「早くして」とネクタイを次は強く引っ張られて前のめりになった私の唇を奪ったつむき君はもう甘えん坊の顔じゃなくなってて キスをしてる私達の耳に最近流行りのラブソングが流れ込んで来た。
20180505