「鬼道君 狭いよココ」
「見れば分かる」
彼は、中学2年生の頃に比べて筋肉質になった気がする。少し柔らかさを感じさせる少年らしい体型から、段々と男に変わってきている肩周りや背中のせいかなんだか窮屈だ。
「◎は相変わらずいい匂いだな」
「そう?」
「ああ。ずっと変わらない。落ち着くよ」
ここは物置きなのだろうか?
控え室がズラ〜ッと並ぶフロアの一番奥にある部屋は、少しだけ埃っぽくて……。時々、クシャミが出る。鬼道君は 星章に来てからというもの、甘えん坊になってしまった。試合前の時間、ずっとこうやって私を抱きしめて静かに過ごす。
「鬼道君どうしたの? やっぱりストレス?」
「まぁ、そうだろうな。お前とこうしていると、雷門の事を思い出して落ち着くんだ」
「此処に来てから、気張りすぎなんだよ鬼道君は」
「あいつ等に期待されている以上は、な。俺は星章イレブンの理想でいなければならない」
そう言った後、ぎゅうっと内臓出ちゃいそうなくらい強く私を抱いた。
強い強い腕の力に、彼の弱さを感じる。
それはとても素敵な弱さだと私は思うけど、本人には辛くて仕方ないんだろうな。だけど、それがどうしようもなく愛しくて……。私も同じくらいの強さで、といってもそんなに力は強くないんだけど……。
抱き締め返してみた。
「鬼道君、すきー。大好き〜」
「こんな俺でも好きだと言ってくれるんだな」
「ううん。弱い所まで見せてくれるから好きなの、かっこいいだけじゃないのがいいの」
そう言うと鬼道君は唇を少しだけ尖らせ「複雑だな」なんて言った後、体を離した。そして、どちらともなく、引き寄せられるようにキスをした。
+*+*+*+*+*
角度を変えてキスを重ねる。
次第に熱が上がり、キスだけでは我慢できなくなってしまった。試合まで、まだ時間がある。彼女に触れたくなった俺は、了承も得ずにブラウスのボタンに手をかけた。少し困った顔をした後、彼女は肩をすくめ「男の子なんだから〜」なんてケラケラと明るく笑う。
「キスする時ね、ゴーグル邪魔」
ぐいっとゴーグルを引っ張り、俺の額の位置で止めると……。唇を食べるかのように、はむはむと唇を器用に使い彼女はキスに耽る。服を脱がせつつ、ゴーグルを頭の上へと移動させると……。彼女はびくりと体を跳ねさせた。
「んっ……いきなりはびっくりする……」
柔らかいブラジャー越しに、強めに彼女の胸を揉む。はだけた部分から見える彼女の肌が、薄暗い部屋で白く輝く。甘い蜜に誘われた虫のように、俺はそこに顔を近づけ……。舌を這わせた。
「ゃっ……っ、ん」
「どうした」
「いつもはここまでしてこないクセに……っ、ねぇ……最後までする気?」
「少し触るだけだ。試合が終わったら家でゆっくりするさ」
俺の言葉を聞き、先の先まで想像したらしい。
一瞬でとろけた表情に変わり、彼女はふにゃりと笑った。
「そんなに可愛い顔をするな。途中で止めないといけないんだ」
「鬼道君。途中でちゃんとやめれるの〜?」
それは、触れられたら我慢出来なくなるという意味だろうか。そんな素直じゃない彼女が可愛くて、ブラジャーを掴み下にずらした後。胸の中心でピンッと主張をし始めたそれを舐めあげる。
気持ち良かったのか、膝をがくっと震わせ俺の腕にしがみつく◎を支え、俺は夢中で赤ん坊のようにそれに吸い付いた。
20810623
⇨20251029加筆修正