フードコートで満足するまで食べるのが夢とかぬかしやがるから 馬鹿でかい観覧車の下にあるフードコートで俺の財布の半分アイツの胃袋に食われちまった。
ラーメンをズルズルと啜りながら◎を見れば、満足そうにニコニコと笑いながらアイスクリームを食べている。
「...満足したか?」
「うん!」
「そうかよ」
「あとはプリクラ撮りたいー」
「絶対撮らねぇ、一人で行って来い」
えー!!と騒ぎ出す◎に、静かにしろと言えばふっくらと頬を膨らませる。
「夏の思い出作ろうよ!」
「一度許せば 秋の思い出冬の思い出春の思い出って 全部プリクラ撮らなきゃダメじゃねぇかよ無理だ、他のもんにしろ」
「うーん じゃあ、観覧車は??観覧車ならいい?」
窓から見える馬鹿でけぇ観覧車、あれに乗るか バカみてぇにスタンプぽんぽん貼られて辱めをうけるようなプリクラを撮るかだったら...
「観覧車ならいい」
「やったー!」
▽
列待ち30分とは聞いてねぇ
うきうきと喜んでる◎の為にも黙って待っていたが 太陽のやつが俺達を焦がそうとサンサンと照らしてくるせいで、汗だくになってしまった。
「...やっとかよ」
「灰崎君 ありがとう、並んでくれてー!」
「うるせ 早く乗るぞ」
ドカッと座り込んでみれば 涼しい風が吹いてきた、中にちゃんとクーラーがあったんだな。ぐたっと溶けるようにそこに座れば ◎が、目の前の椅子から俺の方に移動してきた。
「やっと 二人きりだね」
「なんだよ 急に」
「一番上でキスしたらロマンティックだよね...!」
「気持ち悪ぃ事言ってんじゃねぇよ、このバカ」
「酷っ!」
言い過ぎちまったか?と思って横目で◎を見ればさっきまでの笑顔は消えて泣きそうな面で俺を見てる。
これだから 女は面倒くせぇんだよ...
「なんだよ」
「意地悪」
「意地悪じゃねえよ、まずお前 俺がそんな事すると思ってんのかよ」
「私の為ならしてくれるかなとか淡い期待はあるよ...」
「淡いんだろうが」
ねぇ、いいじゃん しようよ!
俺の腕を掴んでぐらぐら揺らしてきやがったから「やめろ」と怒れば、◎はぷくっと膨れっ面になって向こう側にいってしまった。
ただでさえ暑くて鬱陶しいのに フードコートも付き合って、観覧車も付き合ったんだから文句言うなと言ってやりたがったが マジで落ち込んでる様子の◎に 少し後悔した。
「オイ もうすぐてっぺんだぞ」
「だから?」
「キスするんだろうが」
「灰崎君はそんなことしないんでしょ」
「あー マジで面倒くさいなお前」
グイッと引っ張って自分の方に倒れ込ませた◎の顎を掴んで、無理やりキスしてやった。まだてっぺんじゃねーから こいつの息が続くまでの間 角度を変えてキスすれば「んんっ、!」と驚いたような声が。
「...ロマンティックだったか」
「全然......でも、嬉しかった かも」
へらっと笑う◎の唇に自分の唇をもう一度重ねれば、さっきとは違う刺激的な甘さが脳にずどんと落ちてきた。
20180707〔七夕〕
匿名様 この度はリクエスト頂きありがとうございます、遅くなってしまい大変申し訳ございませんでした...!
夏休みの一コマをイメージしました、彼女の為にフードコートで財布の半分飛ばして 観覧車にまで付き合う口は悪いけど優しい灰崎くんを書きました。
次回のリクエスト募集は12月ですが、またどうぞ 宜しくお願い致します。改めまして ありがとうございました。平成最後の夏を楽しみましょー!