田舎、そこは 何度きても未知な世界。
俺の祖母と祖父が暮らしている のどかな田舎に、彼女と共に1週間遊びに来た。昼は蝉 夜はカエルが鳴く、都会よりも静かだと思っていたが 都会と同じくらい五月蝿い場所だったと気付いた時にはもう五日が経っていた。
「田舎って 本当に何もなくてつまらなさそうって思ってたけど、水神矢君といると なんだか楽しい」
「俺は お前を満足させれるような男じゃないんだけどな、楽しんでくれてるのなら良かった」
彼女はうんざりしてるんじゃないかと考えていたので、その言葉に少し救われた。
「今日は 川でひんやり涼んで、夕方は水神矢君のおばあちゃんのお手伝いしようかな」
「俺は 夕方、近所の子供達にサッカーを教える約束をしたから 晩ご飯まで離れ離れだな」
「すぐ会えるじゃん」
「なんだか こんなに毎日一緒に居ると少し離れるだけでも寂しいと思ってしまうようになってしまった」
「なんでそんなこと言うの、私も寂しくなっちゃう」
クスクス 可愛い笑い声を周りに響かせながら俺たちは川に向かった。
▼
水神矢君のおばあちゃんから随分とお料理を教わった、食事の片づけは男連中にやらせてお風呂に入っておいでなんて言われたので遠慮したが 遠慮するほうが失礼だぞなんておじいちゃんに言われて図々しくも一番風呂を頂いてしまった。
湯上りの火照った体を水神矢君が切ってくれたスイカで冷やす、昼間の内に川でよく冷やしてあるからきーんと冷たい。寝る時間までおじいちゃんおばあちゃんに水神矢君が生まれた時のことや小さかった頃のことを教えてもらった、私は代わりに最近の水神矢君がキャプテンとして頑張っているところや私と付き合った時のことを話した。
とっても楽しい時間はあっという間に過ぎる。
「皿洗いも終わったし、寝るか」
「…ねぇ 水神矢君」
「どうした?」
「一緒に寝てもいいかな」
「は、何を言って…」
焦った様子の水神矢君、まぁ 焦って当然だよね…!何度も瞬きをして落ち着こうとする水神矢君に「今日で最後だし、最後の日くらいいいでしょ」とお願いしてみた。
「いや、その」
「駄目?こういう時しか…一緒にいれないし、」
「…わかった」
赤い顔を私に見せないようにする水神矢君があまりにも可愛らしくて、笑みが零れた。
寝室、水神矢君のにおいが部屋中に広がってる。6日間くらいしかいなくっても匂いはつくもんなんだなぁなんて考えていたら、布団を捲って水神矢君が「奥がいい?手前がいい?」とまだ緊張している面持ちで聞いてきた。
「私奥がいい」
「それじゃ、どうぞ…」
「ありがとう」
水神矢君が使ってる布団に潜り込めば抱きしめられてるような感じがして、ドキドキと胸がときめいた。
「それじゃ おやすみ…って、◎」
「抱き着いちゃダメ?」
後ろから抱きしめれば 筋肉質な体がびくりと飛び跳ねた。
「…いたずらが過ぎるぞ」
「ドキドキしてる?」
「当たり前だ、」
「私も心臓が口から出てきそう」
このままじゃ寝れないな…
水神矢君とこうして触れ合えるのもしばらくないかもと思うと、睡眠不足でもいいからこうしてたいなんて勝手なわがままに付き合ってもらうことにした。
20180707〔七夕〕
田舎で夏休みを満喫
ほし様 今回もリクエスト頂きありがとうございます、また遅くなってしまい大変申し訳ございません...!
今回は水神矢君×田舎という事で 彼は何だかおばあちゃんやおじいちゃんっ子なイメージがあるので田舎に住む祖父母の家に夢主と1週間過ごすお話を書いてみました。最後の日 一緒に寝たりしたら可愛いかなと...。
そして前回のお話へのコメントまでありがとうございます、今回のお話しはまた違ったテイストで書いてみたのですがいかがだったでしょうか?
次回のリクエスト募集は12月ですが、またどうぞ 宜しくお願い致します。改めまして ありがとうございました。平成最後の夏を楽しみましょー!