お昼休みの私達は気持ちのいい日差しと風を浴びながらデザート替わりのパックに入ったミルクティーを飲みながら急に気になって座名九郎君の鞄から出てるポーチを引っ張り出した。
「座名九郎君 これは?」
「あぁ、これは役で使う用の化粧品です ドーランや紅が入ってるんですよ」
「...綺麗なお顔だから女の人の役とかもやるの?」
「ええ何度かしましたね」
彼は優しく微笑んでポーチのチャックを開ける、中から取り出してくれたお化粧品達は見た事ないような丸っこいフォルムで綺麗な色が目に焼き付いた。
「これ全部?」
「はい 塗ってみますか?」
ミルクティーを置いて、1番薄い色...だけれど私にはきっと似合わないような真っ赤な色。
「でも、私メイク下手だからなぁ」
「そんなことないと思いますけどね」
「座名九郎君さ、お願いあるんだけど」
「...なんですか?」
彼は不思議そうに首を傾げて私に向かい合うように座り直した。
「私にお化粧してみて」
「...先生方に怒られてしまいますよ」
「いいの お願い」
彼は少し考えた後困ったように笑って「仕方ないですね」と言って丸い容器の蓋を開けて右手薬指を紅に這わせた、浅黒い彼の指にしっとりとついた紅があまりにも色っぽくて見惚れてしまう。
「少しだけ口を開けてくれますか」
口紅と同じ色の瞳が私を射抜く、太い指が慣れた手つきで紅を塗る。ずっと瞳を見てるのは恥ずかしくてきょろきょろと忙しなく眼球を動かした。
「終わりましたよ」
「ど、どうかな」
「少し濃く塗りすぎました」
「...似合ってない?」
「◎さんにはもう少し薄い方が似合うと思います、でも そんな表情の貴女は実に可愛い」
顎を掴む指の熱が陽射しに負けじと燃えている、少しずつ近付く キスだと分かった私はゆっくりと目を閉じた。
20190509〔黒板の日〕
恭子様、リクエストありがとうございました!わざわざ、メールでのご連絡もありがとうございました...お手数お掛けしました{emj_ip_0024}
座名九郎君初めて書いたのですが、彼を書くなら絶対書いてみたいなぁと思っていたお化粧ネタを...!!
歌舞伎用の紅はかなり濃いとは思うのですが、それを彼の右手の薬指で塗られたら心臓張り裂けグレートマックスなオレじゃん...(うるさい)になってしまいました。完璧に私好みのお話にしてしまいましたがいかがだったでしょうか??座名九郎君書けて嬉しかったです、ありがとうございました!
これから暑くなっていきますので夏バテに気をつけて、令和最初の楽しい夏を過ごしましょうー!
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